読みなおす日本史
江戸の蔵書家たち

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642067249
  • NDC分類 024.9
  • Cコード C1321

出版社内容情報

江戸時代中後期、多くの書物を収集する武士や町人が現れた。彼らの知的営為と目指したものを、遺された目録や解題、索引から探る。江戸時代中後期、商業出版が盛んになり、多くの書物を収集する武士や町人が現れた。体系的に書物を蓄積した小山田与(とも)清(きよ)、屋代(やしろ)弘(ひろ)賢(かた)、狩谷?(えき)斎(さい)、塙(はなわ)保己一(ほきいち)らの知的営為と目指したものを、遺された目録や解題、索引から探る。



はじめに/蔵書家の登場(擁書楼/文人たちの群像)/書物の森へわけいる(日本の書物の集大成/分類と目録の長い道/解題の意味論/群書捜索への意志)/知のかたち、知の地平(全国規模へ/会合隆盛/図書館の萌芽)/引き継がれた書誌(西洋の流入/営為を継ぐもの)/明治の時代に受け継がれた大阪の文運

岡村 敬二[オカムラ ケイジ]
1947年広島県にまれる。1973年、京都大学法学部を卒業。大阪府立図書館司書、京都文化短期大学、京都学園大学を経て、現在、京都ノートルダム女子大学教授。※2012年12月現在【主な編著書】『遺された蔵書』(阿吽社、1994)、『江戸の蔵書家たち』(講談社メチエ、1996)、『日満文化協会の歴史』(私家版、2006)

内容説明

江戸時代中後期、商業出版が盛んになり、多くの書物を収集する武士や町人が現れた。体系的に書物を蓄積した小山田与清、屋代弘賢、塙保己一らの知的営為と目指したものを、遺された目録や解題、索引から探る。

目次

第1章 蔵書家の登場(擁書楼;文人たちの群像)
第2章 書物の森へわけいる(日本の書物の集大成;分類と目録の長い道;解題の意味論;群書捜索への意志)
第3章 知のかたち、知の地平(全国規模へ;会合隆盛;図書館の萌芽)
第4章 引き継がれた書誌(西洋の流入;営為を継ぐもの)

著者等紹介

岡村敬二[オカムラケイジ]
1947年広島県三原市に生まれる。1973年京都大学法学部卒業。大阪府立図書館司書、大阪府立中之島図書館大阪資料課長、京都学園大学教授、京都ノートルダム女子大学教授を経て、京都ノートルダム女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サトシ@朝練ファイト

23
「時代を記憶し反映させるシステムとは、集積された書物群など有形のもののほかに、死して消え去る運命にもある個人の無形なる記憶の手だて、システムをも含めた総体である」か、なるほど。2017/05/01

なおこっか

4
南畝や京伝と同時代の蔵書家たちが、せっせと購入や写本をしながら私設図書館ともなる蔵書を蓄え、仲間と切磋琢磨しながら読書研究会をしていく記録がこんなに残っているとは。書物の量が増えると目録のニーズに気がつき、分類の試行錯誤を繰り返す様は、司書資格のために情報学をとった自分には面白いトピックだった。全国の風俗情報を集積するのに友人経由のアンケートをとる、といったネットワーク。今の方が優れているなど、とても言えない。幕府の文庫に勤めた人がどんどん左遷されちゃうのが気になる…どんなドラマがあったんだ…。2020/01/22

ume-2

0
司書資格取得の図書館史レポートの参考図書として抜粋して読んだのだが、資格取得後に全編読んでいたもの。著者得意の小山田与清、そして屋代弘賢、塙保己一に割かれる紙面が多い。とは言え紹介される人物は相当数にて、その一人一人を詳細に知りたくなる。印刷技術の進んでいない当時、人々は借用、書写により知識を身につけようとし、貸借、読合等を通じて知を深めようとした。そこに人の根源的な知識欲が垣間見えて、非常な憧憬を感じる。現代の如く労なく知識を得られることは不幸でもある。何人もの博士達が群書索引を目指した歴史を垣間見る。2022/08/23

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