出版社内容情報
出雲守護代から力を蓄え、一代の英傑経久の時に下剋上して十一ヵ国を制した尼子(あまご)氏。その発展の過程と、大内・毛利氏との全面戦争、山中鹿(しかの)介(すけ)らの奮戦むなしく滅亡するまでの歴史を、軍記物の虚像を排して描いた名著。
内容説明
出雲守護代から力を蓄え、一代の英傑経久の時に下剋上して十一ヵ国を制した尼子氏。その発展の過程と、大内・毛利氏との全面戦争、山中鹿介らの奮戦むなしく滅亡するまでの歴史を、軍記物の虚像を排して描いた名著。
目次
出雲の守護
尼子氏の出現
経久の登場
富田入城
十一州の大守
領国の経営
尼子晴久(詮久)
富田の開城
三日月の影
尼子の柱石新宮党をめぐって
著者等紹介
米原正義[ヨネハラマサヨシ]
1923年、島根県に生まれる。國學院大學大学院博士課程修了。元國學院大學文学部教授。2011年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
20
尼子氏の勃興から盛衰が読み物になっています。新宮党の話が興味深かったです。2023/04/05
黒猫
12
尼子経久の本が読みたくて購入した。まさに小説的な要素は一切なく、史実に基づいた本です。尼子経久は、昔の大河ドラマの毛利元就で、緒形拳さんがカッコ良かったので、興味がありました。尼子の歴史は尼子経久無しにはあり得ないものです。下克上により、11ヵ国に覇を唱えた尼子氏が、経久亡き後で20数年で滅亡したことはその証拠ではないだろうか。長男の謀反を乗り越え、常に一族を考え智謀を巡らせ繁栄を得た。惜しくも、孫の晴久が経久に比べて器が違いすぎ、毛利元就という稀代の奸雄が隣国にいたことか。2016/05/22
熱東風(あちこち)
4
良書。/毛利元就が好きなので、その関連として尼子氏の主な消息は知っていた。けど、詳細に知っていたわけではないので興味深く読ませていただきました。/土地勘がない上に、詳細な地図もあまりなかったので読みづらい面はあった(反面、系図はかなりしっかりと掲載されていて、そちらは重宝しました)ものの、解説にも述べられている通り、尼子史研究の泰斗なので、今後、尼子氏のことで調べたいことが出てきたら、本書が大いに役立つに違いない。2016/10/08
m__akiyoshi
0
読んでる時から軍記物っぽいと思っていたら、『陰徳太平記』を素に記述されているところが多かった。もう少し発給文書から読み取れる内容を期待していたが、最後に著者も書かれているように伝存している確実な史料が少ないようなので致し方ないのかも。と思ったら1996年刊行だった。最近の研究成果が気になった。2017/06/02
かずさん
0
著者の尼子氏に対する愛情を所々に感じた。2019/03/19