出版社内容情報
江戸時代前期、幕藩体制が整うに従い瀬戸内海交通の重要性が高まった。西国から大坂・江戸へ米をはじめさまざまな産物が運ばれ、商人・大工や参詣の人びとが行き交った。厳しい自然による海難事故も多く、海域の領主と民間との協力による救助や損害補償の方法が定まっていく。岡山藩「御留帳御船手」14年間の記録から海上交通事情を探る。
内容説明
江戸前期、瀬戸内海交通の重要性が高まった。大坂・江戸へさまざまな物が運ばれ、人びとが行き交い、海難事故に対する救助や補償の方法が定まっていく。岡山藩「御留帳御船手」から幕藩体制を支えた海上交通事情を探る。
目次
瀬戸内交通を伝える記録―プロローグ
瀬戸内海の交通環境(江戸時代のはじまり;岡山藩船手;備前の浦と浦船;湊を持たない藩の船と蔵本)
海難事故と救助(海難救助の仕組み;「御留帳御船手」にみる海難事故;日本海での備前船の事故;吸収・瀬戸内海での海難事故;備前・讃岐海域での事故;太平洋での事故;漂流・漂着事件)
江戸時代前期の物流(物流のあり方;難船と分散仕法;ヒトの移動;米の輸送;塩・海産物・材木・石材;行き交うさまざまなモノ)
瀬戸内交通の構造―エピローグ
著者等紹介
倉地克直[クラチカツナオ]
1949年、愛知県に生まれる。1977年、京都大学大学院文学研究科国史学専攻博士課程単位取得退学。現在、岡山大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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