歴史文化ライブラリー<br> 江戸のパスポート―旅の不安はどう解消されたか

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歴史文化ライブラリー
江戸のパスポート―旅の不安はどう解消されたか

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642058322
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0320

出版社内容情報

旅人は、身許証明と同時に病気や不慮の事故の際に保護を求める「往来手形」を携えた。旅行難民救済体制から江戸時代の光と影に迫る。街道の整備や旅(はた)籠(ご)の充実などにより、庶民の旅が盛行した江戸時代。旅人は、身許証明であると同時に、病気や不慮の事故の際に保護を求める文言が記された「往来手形」を携えていた。追放・勘当による無宿者など、手形の恩恵を受けられない人々の問題にも触れつつ、この旅行難民救済のシステム=パスポート体制からみえる江戸時代の光と影に迫る。



旅に倒れて―プロローグ/元禄享保期の旅行難民対策(元禄令と村送/元禄令と加賀藩/元禄令と諸藩の対応/明和令成立の背景)/パスポート体制の成立(旅行難民救済の実態/往来手形について/旅行難民の実数を考える/田辺領でのパスポート体制の成立)/パスポート体制の整備と終焉(田辺領での村送体制の整備/難所峠の整備/旅行難民の迎えについて/地域財政を圧迫する負担の増大/明和令以後の村送り問題/藩領を異にした紛争の処理/パスポート体制の終焉)/パスポート体制の影(乞食死を考える/紀州藩田辺領の乞食死/紀州藩田辺領での乞食対策/乞食死の対応をめぐって/往来手形不携帯の人々の処遇)/偽往来手形と無宿(無宿問題へのアプローチ/偽往来手形の横行/義絶帳外急増の背景/義絶帳外と追放の実態/天保改革と無宿問題/無宿の終焉)/近世パスポート体制から学ぶ―エピローグ

柴田 純[シバタ ジュン]
1947年、愛知県に生まれる。1972年、京都大学文学部国史学科卒業。1981年、京都大学大学院博士課程国史学専攻単位取得満期退学。現在、京都女子大学文学部教授、京都大学博士(文学) ※2012年12月現在【主な編著書】『思想史における近世』(思文閣出版、1991年)『江戸武士の日常生活』(講談社、2000年)「“七つ前は神のうち”は本当か」(『国立歴史民俗博物館研究報告』第141集、2008年)

内容説明

庶民の旅が盛行した江戸時代。旅人は、身許証明と同時に、病気や不慮の事故の際に保護を求める文言が記された「往来手形」を携えた。この旅行難民救済のシステム=パスポート体制からみえる江戸時代の光と影に迫る。

目次

旅に倒れて―プロローグ
元禄~享保期の旅行難民対策
パスポート体制の成立
パスポート体制の整備と終焉
パスポート体制の影
偽往来手形と無宿
江戸のパスポート体制から学ぶ―エピローグ

著者等紹介

柴田純[シバタジュン]
1947年、愛知県に生まれる。1972年、京都大学文学部国史学科卒業。1981年、京都大学大学院博士課程国史学専攻単位取得満期退学。元京都女子大学教授、京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Willie the Wildcat

63
国(クニ)境。政治や人道的観点から、自然求められる身元管理と”国”民の保護。後者が欧米の仕組みとの差異、日本の文化とも言える。暗部は、制度の枠という限界。縁座・連座の哲学は、現在も過去の亡霊として民事面で残存している感。但し、様々な政変・天災などを踏まえ、元禄令や明和令を経た壬申戸籍等への変遷。時勢を考えるとその功罪は自然であり、国家制度の日々の改善の歴史がポイント。写真も掲載された紀州藩田辺領の史料は保存状態も良く、文字通りの遺産。『人権の尊重』の精神を、今後も引き継いで欲しいと願うばかり。2019/04/09

HMax

37
今から400年近く前に女性一人でも安全に旅行が出来、病気で動けなくなったら家まで送ってもらえる。女性の一人旅なら、なんと送り役までつけてくれる。送り届けてくれて有難うと20年たっても福井から和歌山まで熊野詣のついでながらも挨拶にくる、情の厚さに感激。病気になっても、お金が無くなっても家に帰れるシステムがあったからこその旅行ブームだったのかと感心しきり。 但し、往来手形を持てるのは所在のしっかりしているものだけ(えた非人でも手形は貰える)。2025/05/01

サトシ@朝練ファイト

28
主に元禄時代以降のお話。多くの旅行難民が生まれ、地域の人々に保護・救済されていたんだ。お役所も結構しっかりしていたことに驚き(加賀藩、紀州藩田辺領)。もちろん藩、地域によってはお断りもあり。薩摩藩、土佐藩は往来を厳しく制限。堅い内容だけどなぜか当時の人々の真面目さと人情を垣間見る事ができる。2016/10/09

アメヲトコ

7
今よりも遥かに移動に時間と体力を要した江戸時代、もし旅先で病気にかかったり急死してしまったらどうするのか。そうした旅のリスクを相互扶助するシステムを著者は「パスポート体制」と名付け、往来手形の身許保証と保護救済という二つの機能の成立過程を分析します。近代の一見「自由」な旅が、要するに自己責任の世界であるという指摘にははっとさせられますが、一方で手厚く見える「パスポート体制」にも、そこから排除された人々=無宿の存在がいたというのも重い指摘。2018/05/23

tokumei17794691

5
旅行中無一文になっても、故郷へ送還してもらえる「村送り」の制度があったことは、他の本で知ってはいた。その「村送り」を、往来手形(パスポート)にからめて詳述。極めて人道的な慣行ではあるが、経済的負担も重く、悪用されることもある。この慣行が機能し続けた理由を、単に「弱者救済」の思想のみならず、実利面にももっと踏み込んでも良かったのでは? 旅行史本なので街道を入れた日本地図や、簡単なものでも良いので年表を付けてほしかった。紀州藩主出身の徳川吉宗と、伊勢山田奉行経験者の大岡越前は、旅行政策をどう考えていたのか?2025/05/12

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