出版社内容情報
戦乱か、和平か?
危ういバランスで“休戦”状態が続く朝鮮半島──大国による「操作可能な混沌」の舞台となった南北両国家を、ロシアの碩学がパラレルに分析する。核と紛争の時代を読み解く鍵がここに。
統一の断念と紛争凍結モデル。
永年にわたって朝鮮半島は対決的な土地であり、乱高下してきたものの、しかも安定していた。この地球的に高まる大混乱のなか、きわどいバランスが揺さぶられないことを願いたい。(……)将来において何が起きるかは見守るしかない。未来を予測することは、過去をよく知ることによって「容易となる」。このような期待を込めて読者に本書を読んでいただきたいと願っている。(「日本語版序文」より)
内容説明
戦乱か、和平か?危うい均衡で“休戦”状態が続く朝鮮半島―大国による「操作可能な混沌」の舞台となった南北両国家を、ロシアの碩学がパラレルに分析する。核と紛争の時代を読み解く鍵がここに。
目次
第1部 二つのコリア―分岐する発展経路(二〇〇七‐二〇二〇)(北朝鮮―金正日時代の黄昏;北朝鮮での金正恩時代の始まり―政治統合;金正恩時代の社会経済的な新思潮―密かな改革;緩和と停滞―どちらが待ち受けているのか?;韓国における保守のリベンジ;「国父」の娘の破綻―朴槿恵政権下の韓国;韓国でのリベラル派の復帰;南北朝鮮関係―上昇と下降)
第2部 朝鮮半島の核・ミサイル問題、外交的解決の試み(北朝鮮の核・ミサイル計画―新事実;北朝鮮の多国間・二国間外交―オバマ大統領・李明博との高まる反目;対決の新段階―二〇一二‐二〇一七年;六者協議―北東アジア集団安全保障システムの基盤)
第3部 ロシア外交と朝鮮(朝鮮半島問題へのロシアの政治路線;金正恩の北朝鮮との、困難だが率直な対話;金正恩時代のロ朝関係―没落と高揚;袋小路からの脱出の試み―北朝鮮との経済協力)
著者等紹介
トルクノフ,アナトーリー・ワシリエヴィチ[トルクノフ,アナトーリーワシリエヴィチ] [Торкунов Анатолий Васильевич]
1950年生まれ。国際政治学者、政治学博士。モスクワ国際関係大学学長、ロシア科学アカデミー会員、国連代表部で外交官として手腕を発揮。その後外務省付属大学に勤務
トロラヤ,ゲオルギー・ダビドヴィッチ[トロラヤ,ゲオルギーダビドヴィッチ] [Толорая Георгий Давидович]
1956年生まれ。朝鮮担当外交官の後、東洋学を研究。モスクワ国際関係大学教授
ディヤチコフ,イリヤ・ウラジミロビッチ[ディヤチコフ,イリヤウラジミロビッチ] [Дьячков Илья Владимирович]
2011年よりモスクワ国際関係大学で日本・朝鮮の研究に従事
下斗米伸夫[シモトマイノブオ]
1948年生まれ。政治学者、法学博士。成蹊大学教授、法政大学教授を経て、法政大学名誉教授、神奈川大学特別招聘教授。著書・訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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