歴史文化ライブラリー
紙芝居―街角のメディア

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  • サイズ B6判/ページ数 169p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642055031
  • NDC分類 779.8
  • Cコード C0320

出版社内容情報

紙芝居は日本の風土から生れたユニークなメディアである。1920年代、街角に現れた紙芝居は、戦争をはさんで50年代まで、子どもたちの娯楽の王様でありつづけた。その後、テレビの登場によって紙芝居は姿を消していくが、その画家・作家たちはアニメーションに未来を見出していく。紙芝居の歴史に、社会とメディアの劇的な移り変わりを見る。,

内容説明

日本独特のメディア・紙芝居は、戦前・戦後の子どもたちに絶大な人気を博した。やがて、テレビの登場で姿を消していくが、その伝統はアニメーションに受け継がれていく。紙芝居の歴史に、メディアの劇的な変遷を見る。

目次

紙芝居とkamishibai―日本独自のメディア
戦前・戦後の紙芝居(ニューメディアとしての街頭紙芝居;印刷紙芝居の誕生と戦争プロパガンダ)
戦後の隆盛と検閲(占領下の街頭紙芝居人気;印刷紙芝居利用の左翼プロパガンダ)
紙芝居の落日(コードから条例へ;紙芝居からテレビへ)
紙芝居と日本社会(メディア史上での紙芝居;双方向性メディアは復権するか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

更紗蝦

15
戦時中に紙芝居が「戦争プロパガンダ」として戦意高揚に利用されたり中国で宣撫工作に使われたりしていた事は知っていましたが、戦後に「左翼プロパガンダ」の手段となっていた事はこの本を読んで初めて知りました。「左翼イデオロギーは取り締まってもエログロは大目に見た」というGHQの方針は、現在の漫画の在り方に影響を残しているような気がします。紙芝居を「演じ手と観客が一体化しやすい双方向性、対面性の構造をもつメディア」と分析する著者の視点にはなるほどなぁと思いましたが、ストーリーの紹介が全くないのが少々残念です。2017/07/10

印度 洋一郎

2
戦前から戦後にかけて、日本の庶民層の子供達に絶大な支持を集めていた、日本独特のエンターテイメントである紙芝居。そのメディアとしての伸長や、送り手である紙芝居屋の盛衰に着目した貴重な一冊だ。いわゆる街角で子供達にワクワクドキドキな物語を提供した手描きの紙芝居と、キリスト教布教や共産党の教宣活動の一環として始まった印刷された紙芝居の二種類があったとは初めて知った。この二つは似て非なるもので、手描き紙芝居屋はやがて貸本漫画→TVアニメの世界へと移行し、印刷紙芝居は学校教育の教材として生き残ったという。2012/02/29

amabiko

0
1930年代に始まった紙芝居の、メディアとしての歴史を概観している。1950年代後半以降、幼稚園紙芝居以外、紙芝居は消滅したとするが、最近の紙芝居への関心の高まりはどう説明できるのだろうか?2011/06/04

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