内容説明
飛鳥時代渡来系氏族の代表的人物。崇仏論争のとき聖徳太子の側近として登場し、新羅使節の接待役や邪教を広めた大生部多の打倒など、ヤマト政権の軍事・外交に貢献。太子から仏像を下賜されて京都太秦に広隆寺を創建したことでも知られる。能楽の祖とされるなど伝承も数多く、謎に包まれた生涯と行動を、京都を地盤とする秦氏の氏族的伝統から描く。
目次
第1 生誕とその時代
第2 秦氏の“母国”
第3 秦氏の日本渡来
第4 秦氏とアメノヒホコ
第5 秦氏の政治的足跡
第6 河勝と崇仏・排仏抗争
第7 広隆寺の建立
第8 新羅導者と大生部多の打倒
第9 晩年とその後
著者等紹介
井上満郎[イノウエミツオ]
1940年生まれ。1969年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得認定退学。現在、京都市歴史資料館長・京都産業大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Oltmk
2
古代日本において活躍した渡来人の一族である秦氏のルーツからその中心人物である秦河勝の人生を辿る専門書。 古代日本における秦氏の資料の少なさなどの制約から河勝のみならず秦氏全体においても著者の推論が多い部分を占めており、やはり資料が乏しい一族の研究はかなり難しいのだと実感する。 ただ、古代日本における渡来人である秦氏の活躍などを知る事が出来るため、やはりこの人物叢書は古代日本を知る上で重要になってくるのだとは思う。2020/02/19
ナオ
2
若干、通説とは異なる点もあった。2019/10/29
あっちー
1
図書館本 講座の初回でキーワードとして出たけど、聖徳太子の時代の渡来系の人としか覚えが無かったので検索して予約。文献や論文から推論してる部分が多く、読了したけど結局よく分からない人物のままだった。とりあえず記紀などで記されるのは四回だという。関連書があったので、そのうちまた探してみよう。2016/03/06
萩緒文葉
0
京都に関連して。
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