内容説明
父桓武天皇の政治を引き継ぐ一方、大規模官制改革、側近官体制の整備、地方行政の掌握など、矢継ぎ早に新政策を展開した。譲位後も太上天皇として尽力したが、薬子の変によって晩年は隠棲を強いられた。在位わずか3年だったが、その業績は後の王朝貴族社会を基礎付けるもので、生まれながらの天皇として一身に国家を担った悲劇の生涯を追う。
目次
第1 生まれながらの天皇(新天皇家のスタート;皇太子を取り巻くスタッフ;皇太子の日々)
第2 桓武天皇の皇子たち―皇位継承の展望(即位の前後;皇位継承のあり方;平城天皇の天皇家構想)
第3 平城天皇の治世(観察使の設置―地方支配のあり方;諸司の改編―天皇周辺の構造改革;諸司の改編―中央政府の大規模構造改革)
第4 薬子の変(譲位;静寂の日々)
著者等紹介
春名宏昭[ハルナヒロアキ]
1960年生まれ。1992年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、法政大学非常勤講師。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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