出版社内容情報
律令制が揺らぐ8?9世紀、警察機構と王権の不可分な関係を追究。国史編纂や、宇多天皇の独自性を照射。古代天皇制の特質に迫る。律令制の支配が揺らぐ8?9世紀、武力組織の再編と天皇権力の強化が急務となった。伝統的な国家機構である兵衛、新たに組織された検非違使など、警察機構と王権の不可分な関係を追究する。文化的活動の持つ政治性にも着目し、『続日本紀』などの国史編纂や、宇多天皇・藤原良房の独自性を照射。摂関・院政期を視野に収め、古代天皇制の特質に迫る。
序にかえて/平安初期の王権と武力(兵衛と畿内の武力―平城宮西宮兵衛木簡の分析から〈平城宮西宮兵衛木簡の分析/畿内武力の系譜〉/検非違使の成立〈検非違使の特質とその研究史/検非違使の職制/検非違使の成立/成立の背景/検非違使を構成した人々/その後の展開〉/滝口の武者―その武力をめぐって〈どのような点が問題となるか/滝口の創設と宇多天皇/滝口の活動/院政期の滝口/滝口の武力をめぐる問題〉/政治史上の宇多天皇〈宇多天皇の生涯/国政の改革/内廷の充実/退位後の活動/宇多天皇の史的位置〉以下細目略/平安時代の王権)/史書の編纂と文化の動向(続日本紀と古代の史書/続日本後紀/唐風文化と国風文化/藤原良房の史的位置―時代の転機に果たした役割)
笹山 晴生[ササヤマ ハルオ]
1932年、東京都に生まれる。1955年、東京大学文学部国史学科卒業。東京大学教授、学習院大学教授などを経て現在、東京大学名誉教授、文学博士 ※2015年7月現在【主な編著書】『日本古代史講義』(東京大学出版会、 1977) 『日本古代衛府制度の研究』(東京大学出版会、 1985) 『奈良の都 その光と影』(吉川弘文館、 1992) 『平安の朝廷 その光と影』(吉川弘文館、 1993)
内容説明
律令制の支配が揺らぐ八~九世紀、武力組織の再編と天皇権力の強化が急務となった。伝統的な国家機構とある兵衛、新たに組織された検非違使など、警察機構と王権の不可分な関係を追究する。文化的活動の持つ政治性にも着目し、『続日本紀』などの国史編纂や、宇多天皇・藤原良房の独自性を照射。摂関・院政期を視野に収め、古代天皇制の特質に迫る。
目次
第1部 平安初期の王権と武力(兵衛と畿内の武力―平城宮西宮兵衛木簡の分析から;検非違使の成立;滝口の武者―その武力をめぐって;政治史上の宇多天皇;平安時代の王権)
第2部 史書の編纂と文化の動向(続日本紀と古代の史書;続日本後紀;唐風文化と国風文化;藤原良房の史的位置―時代の転機に果たした役割)
著者等紹介
笹山晴生[ササヤマハルオ]
1932年東京都に生まれる。1955年東京大学文学部国史学科卒業。1960年東京大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東京大学教授、学習院大学教授などをへて、現在、東京大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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