出版社内容情報
江戸時代の農村の生活や労働の実態はどのようなものだったのか。百姓村落の構成、年貢を増やしたい旗本と抗う農民、越後出稼ぎの杜氏ネットワーク、働きづめの農事の実態など、さまざまな村と多様な農民の存在を、古文書や日記から分析。彼らの心性をとらえ、その行動原理を明らかにする。農村史の分野から揺れ動く近世史研究の現状に一石を投じる。
内容説明
古文書や日記から江戸時代の農村と農民の心性をとらえ、彼らの行動原理を解明する。年貢を増やしたい旗本と抗う農民、杜氏ネットワーク、働きづめの農事の実態など、農村史の分野から近世史研究の現状に一石を投じる。
目次
序章 近世地域社会の幕開け
第1章 近世農業経営の確立―「肥料資源」をめぐる争論
第2章 貢租をめぐる旗本と農民の抗争
第3章 近世地域社会における産業形成のネットワーク
第4章 「日記」に見る農民生活―作業をめぐる地域史
第5章 近世地域社会をみつめる人々
著者等紹介
大舘右喜[オオダチウキ]
1933年埼玉県に生まれる。1957年國學院大學文学部史学科卒業。元帝京大学教授、博士(史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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近世地域社会:中央集権化 地方自治 身分制度 農村社会 商業発展 産業多様化 教育普及 文化活動 農業経営:肥料資源争論 有機肥料 無機肥料 農民地主対立 政府介入 市場影響 貢租と抗争:貢租制度 旗本の役割 経済困窮 抵抗運動 抗争事件 社会影響 産業形成:農業 商業 手工業 交易ネットワーク 地域文化 階層構造 地域社会:階層分化 共同体意識喪失 地租改正 商品作物 労働力変化 教育普及 権利争い:草刈り権 宗教文化:農村宗教 淘宮学 精神成長 経済ネットワーク:産業形成 情報流通 交易路整備2025/03/20
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近世地域社会の幕開け: 新編武蔵風土記稿 慶安期花井庄右衛門の知行地 近世農業経営の確立 慶安・寛文期における肥料資源の争奪 入会芝野刈草権争論の展開過程 貢租をめぐる旗本と農民の抗争: 旗本内藤家知行と修験宮本坊の対立 旗本日比野家知行と御勝手方賄い 近世地域社会における産業形成のネットワーク: 近世後期・小規模酒造業の展開 江戸近郊・茶業稼ぎの展開 日記に見る農民生活 近世地域社会をみつめる人々: 近世社会における人々の鬱屈―近世人の行動原理 幕末・明治期における淘宮の展開―自助論的人格淘冶の修行2024/12/22