出版社内容情報
明治維新という社会変革を画期として、政治的な合意システムが「全会一致」から一人一票の「多数決」へと移行していく。近代の議会制度が導入された地域社会のなかで「公議」概念はどのように変容し、制度として定着していったのか。静岡県各地の事例を丹念に調査・検討し、〈合意形成のあり方の変容〉という切り口からその実態に迫る注目の一冊。
内容説明
明治維新という社会変革を画期として、政治的な合意システムが「全会一致」から一人一票の「多数決」へと移行していく。近代の議会制度が導入された地域社会のなかで「公議」概念はどのように変容し、制度として定着していったのか。静岡県各地の事例を丹念に調査・検討し、“合意形成のあり方の変容”という切り口からその実態に迫る注目の一冊。
目次
本書の視角と課題
第1部 地方行政権力の成立と制度化される「公議」(領主権力の解体と広域の「公議」―「三河国藩集会」を事例に;議事機関における官民関係と「公議」の実態―韮山県・足柄県を事例に;地方民会と「多数決」の波紋―浜松県を事例に)
第2部 近代社会の形成と「公議」の変容(地租改正と「多数決」の導入―静岡県駿河国地域を事例に;近代社会としての「村」の形成―「多数決」の規範化と「共同性」の再構築;「公議輿論」の成立)
“合意秩序”の変容としての明治維新
著者等紹介
伊故海貴則[イコミタカノリ]
1992年静岡県に生まれる。現在、立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員(ポストドクトラルフェロー)、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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