出版社内容情報
日本式の公娼制は、植民地社会にいかなる影響を与えたか。遊廓が浸透した過程を考察し、娼妓の姿をオーラルヒストリーなどから描く。近代日本による朝鮮侵略のなか、移植された日本式の公娼制は、植民地社会にいかなる影響を与えたのか。居留地遊廓から植民地遊廓へと再編・普及した過程と実態を、軍との関係に注目し、南部(京城・馬山・鎮海)と北部(羅南・会寧・咸興・慶興)に分けて考察。史資料に見えない娼妓たちの姿を、オーラルヒストリーやメディア記事から掘り起こす。
はしがき/序 日本の軍隊と植民地朝鮮の遊廓/朝鮮南部―「京城」、馬山・鎮海(「京城」?―日本の軍隊と占領地遊廓の形成〈植民地大都市ソウル―漢城から植民地都市「京城」へ/日本軍の駐屯から常駐化へ―日本人男性中心に軍事化された朝鮮社会/日清・日露戦争とソウルの「占領地遊廓」の新設―新町遊廓と桃山(弥生町)遊廓―〉/「京城」?―植民地遊廓の確立と朝鮮軍〈憲兵警察制度下の性管理政策/ソウルの「植民地遊廓」の確立と朝鮮軍〉以下細目略/「京城」?―植民地遊廓と植民地社会/馬山・鎮海―商都と海軍都市)/朝鮮北部―羅南、会寧、咸興、慶興(羅南―軍事的要衝の遊廓/会寧―国境の軍事的要衝/咸興―咸鏡南道の軍事・行政の中心/慶興―朝・中・ソ国境三角地帯の軍基地)
金 富子[キム プジャ]
著・文・その他
金 栄[キム ヨン]
著・文・その他
内容説明
近代日本による朝鮮侵略のなか、移植された日本式の公娼制は、植民地社会にいかなる影響を与えたのか。遊廓が浸透した過程を、南北地域に分けて考察。史資料にない娼妓の姿を、オーラルヒストリーなどから掘り起こす。
目次
日本の軍隊と植民地朝鮮の遊廓
第1部 朝鮮南部―「京城」、馬山・鎮海(「京城」1―日本の軍隊と占領地遊廓の形成;「京城」2―植民地遊廓の確立と朝鮮軍;「京城」3―植民地遊廓と植民地社会;馬山・鎮海―商都と海軍都市)
第2部 朝鮮北部―羅南、会寧、咸興、慶興(羅南―軍事的要衝の遊廓;会寧―国境の軍事的要衝;咸興―咸鏡南道の軍事・行政の中心;慶興―朝・中・ソ国境三角地帯の軍基地)
著者等紹介
金富子[キムプジャ]
2002年お茶の水女子大学大学院博士後期課程修了。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授
金栄[キムヨン]
1981年和光大学人文学部卒業。比較文化学者の故金両基氏に一年間師事する。現在、ルポライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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