出版社内容情報
名望家層による地域振興、土木事業などに着目し、地域社会の視点から再検討。行政単位としての府県が公共空間へ変貌する過程を描く。
内容説明
数度にわたり行われた明治期の地方制度改革には、いかなる意味があったのか。国家による官治的役割が強調されてきた従来の評価を、地域社会の側から捉え直す。名望家層が主導した地域振興、土木事業、政党勢力の浸透などに着目して分析。行政単位として創出された府県が、人々の共通利害を有する切実な公共空間へと変貌していく過程を描き出す。
目次
地方制度と名望家研究の動向と課題
第1部 地方制度の形成と展開(連合町村会の展開と郡制の成立;府県制郡制改正をめぐる政党と官僚;市制町村制改正案の形成過程;明治中後期の知事と議会)
第2部 地方名望家と政党・地域振興(初期議会期の政党;丹後における神鞭派の形成と京都府政界;京都府における政党化の進展)
日露戦後の地方名望家と地域社会
著者等紹介
飯塚一幸[イイズカカズユキ]
1958年長野県に生まれる。1982年京都大学文学部卒業。1988年京都大学大学院博士後期課程単位取得退学。現在、大阪大学大学院文学研究科教授、文学修士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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