内容説明
明治・大正期の政界に君臨し、近代日本の暗黒の象徴とされてきた山県有朋。軍国主義・侵略主義の体現者ではなく、国力の限界を認識し、国際情勢を見極めながら日本の近代化に身命を賭した山県有朋の実像に迫る。
目次
1 近代日本における山県有朋の位置付け―序にかえて
2 山県有朋の国防構想の変遷―日清戦争以前
3 山県有朋と地方自治制度創設事業―三府特別市制問題を中心として
4 内務省時代の白根専一―「山県系」形成の起点
5 伊藤博文と山県有朋
6 山県有朋の国際認識―第二次山県内閣期の「万国平和会議」、「日清同盟論」問題を中心として―7 山県有朋と三党鼎立論の実相
8 もうひとつの山県人脈―山県有朋と高橋箒庵
9 大正期天皇制の危機と山県有朋
10 山県有朋の語られ方―“近代日本の政治”をめぐるメタヒストリー
著者等紹介
伊藤隆[イトウタカシ]
1932年東京都に生まれる。1961年東京大学大学院修士課程修了。現在、政策研究大学院大学リサーチフェロー、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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