出版社内容情報
政治史研究者10名が集い、幕府内の政治構造や朝廷・藩との関係、社会の諸相などに迫った論考を収録。豊かな近世史像を描く。現在の近世史研究は、政治・経済・思想など各分野の進展とともに細分化され、それらを通観し社会の全体像を追究する視角が求められている。第一線で活躍する政治史研究者10名が集い、幕府内の政治構造、幕政と諸藩・朝廷との関係、社会の諸相など多様なテーマから近世社会に迫った論考を収録。史料に真摯に向き合うことで、豊かな近世史像を描く。
近世政治史研究の発展のために…藤田 覚/? 幕府の政治構造(近世前期の評定所裁判―『公法纂例』にみる判断のあり方…和仁かや/江戸幕府の指揮系統と長崎奉行―文化十二年 御請言上並脇々へ之書状留を中心に…木村直樹/阿部正弘政権の大名政策―嘉永六年柳間改革…荒木裕行)/? 朝幕藩の関係構造(加賀藩家中における公家との縁組とその背景―元禄十一年における前田土佐守家と竹屋家との縁談を事例に…千葉拓真/金納御手伝普請にみる幕藩関係―寛政度御所造営に関わる熊本藩上納金を素材に…高槻泰郎/嘉永期の朝幕関係…佐藤雄介)/? 政治と社会(享保期の三井における家法・家史と祖先顕彰―三井高利の事績をめぐって…村 和明)/唐船貿易の統制と売込人…彭 浩/『講本気吹?』の弁―平田篤胤の講談と『講本』をめぐる一考察…三ツ松誠)/幕末知識人がみた開港前後の政治と社会―「金川日記」を素材として…小林紀子
藤田 覚[フジタ サトル]
1946年、長野県に生まれる。1969年、千葉大学文理学部卒業。2012年、東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学名誉教授、文学博士 ※2016年10月現在【主要編著書】『幕藩制国家の政治史的研究』(校倉書房、1987年)、『近世政治史と天皇』(吉川弘文館、1999年)、『近世後期政治史と対外関係』(東京大学出版会、2005年)、『日本近世史5 幕末から維新へ』(岩波書店、2015年)
内容説明
現在の近世史研究は、政治・経済・思想など各分野の進展とともに細分化され、それらを通観し社会の全体像を追究する視角が求められている。第一線で活躍する政治史研究者一〇名が集い、幕府内の政治構造、幕政と諸藩・朝廷との関係、社会の諸相など多様なテーマから近世社会に迫った論考を収録。史料に真摯に向き合うことで、豊かな近世史像を描く。
目次
近世政治史研究の発展のために
第1部 幕府の政治構造(近世前期の評定所裁判―『公法纂例』にみる判断のあり方;江戸幕府の指揮系統と長崎奉行―文化十二年御請言上並脇々へ之書状留を中心に;阿部正弘政権の大名政策―嘉永六年柳間改革)
第2部 朝幕藩の関係構造(加賀藩家中における公家との縁組とその背景―元禄十一年における前田土佐守家と竹屋家との縁談を事例に;金納御手伝普請にみる幕藩関係―寛政度御所造営に関わる熊本藩上納金を素材に;嘉永期の朝幕関係)
第3部 政治と社会(享保期の三井における家法・家史と祖先顕彰―三井高利の事績をめぐって;唐船貿易の統制と売込人;『講本気吹〓(ふ)』の弁―平田篤胤の講談と『講本』をめぐる一考察
幕末知識人がみた開港前後の政治と社会―「金川日記」を素材として)
著者等紹介
藤田覚[フジタサトル]
1946年長野県に生まれる。1969年千葉大学文理学部卒業。1974年東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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