講談社文庫<br> 凍りつく骨

講談社文庫
凍りつく骨

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  • サイズ 文庫判/ページ数 449p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061853430
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

闇の中で大きく目を開けて、目の前の光景を想像した。二メートルを超える太った雌の大蛇が、ゆっくりととぐろを解いている。骨まで凍りつき、身体に氷の芯ができたようだ。部屋は不気味なほど静かだった。―悲惨な死を遂げた父の謎を追う美人犬訓練士キャサリンの身に危難が…。アガサ賞受賞の傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@the_booby

42
犬の訓練士キャサリン。自分の家や訓練所がローン不履行の苦境に喘いでいると時に、子供の時に分かれた父から救いの手が差し伸べられたのだが、会いに行ってみると勤務する動物園で殺されていたのだ。事件を探るために動物園で働くことになるが、担当するのはなんとも恐ろしげな蛇の飼育係り。アガサ賞処女長編賞受賞作とのことだけど、処女作とは思えない構成。父と別れる原因や財団を運営する祖母との確執、動物園の裏側、飼っていた犬の想い出が蘇る時など泣かせるいい出来。お初の作家でしたが次のも読みたいですね。2016/12/27

ach¡

36
我がこころのGOD藤沢と城山三郎氏との対談で本著に触れられていたので読むです。城山氏を唸らせただけあって確かに面白い!犬好きはもとより動物好きにはたまらんZOOミス♡GODも「あれは秀作です!カバとかパンダとかをうまくつかっていますね」って返事してたけど…一度もカバもパンダも出てこねぃ(笑)サイとボンゴなら出てきたが(´・_・`)本当に読んだ?そのボンゴなる謎の生物、グーグル先生によるとパンダ・オカピ・コビトカバに並んで世界四大珍獣だそうで、そこからのパンダとカバだったかw容姿は馬みたいな鹿みたいな牛?!2017/03/10

かごめ

19
再読。彼女は私が最も好きな推理小説家である。モチーフである動物・動物園の知識、登場人物の心理描写・状況の克明さ、いずれも緊迫感がある。ヘンリー・ベストンの詩を引用して「彼ら(動物)は兄弟ではない。といって、われわれより劣るものではない。彼らは別の種族~」と書いているが、動物を扱ったこの小説で作者が語りたかったことの一つではないだろうか。寡作すぎるのが惜しい。2015/11/02

ちげー

13
久しぶりの海外ミステリー。 動物がたくさん出てくる話なのに、ほのぼのとした感じはなく、ミステリー要素たっぷりでした。 過去と現在がリンクした事件で、面白いお話でした。2019/02/13

ぴんく

10
わかりやすいストーリーで軽快、だけど単調とか面白くないとかいう意味ではなくて。ラブストーリー的にちょっと安易な感じはするけど、最後の最後まで伏線がどう回収されるか、なかなかの読み応えです。まあ、本業のドッグトレーナーがほぼ物語に表れないあたり、若干腑に落ちないものの、よくできたお話ではないかな。30年ほど前の著書だけどこのご時世でも十分楽しめます。2022/03/27

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