内容説明
幕藩制下、浄土宗の僧侶のなかに「捨世派」と称される念仏者たちがいた。近世の念仏聖である捨世派僧、無能が東北で行った布教の足跡を、民衆との信仰的関わりのなかで考察。念仏聖の近世的性格とその意義を解明する。
目次
序章 研究の視点と課題
第1章 史料と無能の生涯
第2章 奥州の念仏勧化―巡錫地と寺々
第3章 羽州の念仏勧化―巡錫地と寺々
第4章 無能の奥羽教化の実績と特徴
第5章 無能の念仏勧化による民衆の現証・現益
第6章 無能と天童青柳家の信仰と慈善
第7章 無能の念仏勧化を支えたもの
第8章 無能没後の無能信仰と弟子不能の無能寺開創
終章 念仏聖無能と民衆の信仰
著者等紹介
長谷川匡俊[ハセガワマサトシ]
1943年東京都生まれ。1967年明治大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、大乗淑徳学園理事長・淑徳大学学長
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