内容説明
本巻には「日本古代歴史の研究」を巻頭に配して、久米の『古事記』『日本書紀』にみえる伝承解釈の特徴をしめそうとした。あわせて神籠石論、道鏡・玄〓などの古代人物に関する諸論文、および南北朝問題にかかわる中世史の諸論考を収録。なかでも伴大納言善男論や将門・純友の乱の論説、ならびに南北朝論は、久米史学の特色をみるのに必見のものであろう。
目次
第1章 日本古代の歴史(倭韓共に日本神国なるを論ず;住吉社は委奴国の祖神;神功皇后と漢の呂后 ほか)
第2編 古代の人物と史的背景(女傑橘三千代;僧玄〓;僧道鏡;怪傑伴大納言善男;将門純友の乱 ほか)
第3編 日本中世史の諸問題(九州探題;長慶天皇につきて妄を弁ず;楠木正儀北朝降伏 ほか)