出版社内容情報
日本の歴史を、「東北」から見るとどのような姿になるのか。日本史の流れに東北の歴史を位置付けるために最適なテーマを選び、遺跡・争乱・人物や自然災害など東北独自のトピックスを盛り込んだ通史テキスト。簡潔な章立てと、わかりやすい叙述で、高校生・大学生はもちろん、歴史愛好家や社会人など、歴史を学びなおしたい人にも最適な入門書。
内容説明
日本史の中に東北の歴史を位置付けるため最適なテーマを選び、遺跡・争乱・人物や自然災害など東北独自のトピックスを盛り込んだ通史テキスト。歴史愛好家や社会人など、歴史を学びなおしたい人にも最適な入門書。
目次
1 原始・古代(2つの人類のグレート・ジャーニーと日本列島―旧石器時代;1.3万年間の盛衰を乗り越えた縄文人―縄文時代 ほか)
2 中世(平泉藤原氏の繁栄―院政時代;奥州合戦と鎌倉幕府の支配体制―鎌倉時代 ほか)
3 近世(東北近世史の幕開け;中近世移行期の東北の城 ほか)
4 近代・現代(明治政府の東北政策;東北振興会と東北振興調査会 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nnpusnsn1945
43
東北の歴史についての通史だが、社会人でも読みやすい本である。アイヌとの交易や、民俗等の独特なトピックも大きく割かれている。私の専門である軍事史も、第2師団を例に記述されていた。満洲事変の主力部隊らしい。中心となった石原と板垣が東北出身である事が関係しているそうだ。ちなみに該当する項目の執筆者は中公新書で『大東亜共栄圏』を著している。2022/10/20
てん
17
日本史の教科書の東北地域版といったらよいか。東北という地域の通史である。日本の中でも独特の文化、民俗の残る東北。東北は好きだけれども実はよく知らないので全体俯瞰的に把握するために読んでみた。ここから興味をもった分野を深掘りするのがよいだろう。通史だけでなく、伝統行事といわれるチャグチャグ馬コの意外ななりたち、東日本大震災後の民俗行事の復興や福島第一原子力発電所のなりたちなど独特のテーマも興味深い。個人的には古代、蝦夷の時代を掘り下げたい。2021/04/26
らっそ
10
東北電力の営業範囲は奥羽越列藩同盟のエリア。師団設置で分離されたように思えた。東北も台湾や北海道同様に「拓殖」する地域だった。明治以降の東北地方についてもっと知りたくなった2021/06/30
tsubomi
7
2021.02.28-2022.027:日付を見ると、読むのに一年かかったことに気づきました。やれやれ。一応、教科書なので特に盛り上がりはなく淡々とした記述で途中なかだるみもありましたが、東北地方の通史は珍しいのでなんとか読み通しました。本文よりもところどころにあるコラムが面白かったです。最後は東日本大震災についてのまとめ。東北が豊かで平和だった縄文時代はほとんど語られず、戦に負け続けて日本中の災厄を抱え込んだような地方になっていく歴史が延々と語られていて、覚悟はしていたものの読んでいて苦しくなりました。2022/02/27
崎
2
大学で歴史を学んだ身だけど、内容的にはやっぱり難しい。でも、時代背景をさらっと確認してからじっくり読んで参考文献をまた更にじっくり読んでみたいなという懐かしい気持ちになりました。もうそんな時間も集中力も無いけども…。2020/11/30