内容説明
中年期の自殺がふえています。心の病に苦しむ中年も多くなりました。かつて人生の黄金時代といわれた中年期は、高齢化時代の訪れとともに新たな意味をもち始めているのです。本書では、精神科医を訪れる現代日本の中年の姿から、中年危機の諸相とそれを乗り越える手掛かりを探ってみました。中年期とは、人生の中でも青年期と並んで、一つの大きなクリーゼです。クリーゼとは、危機を意味するとともに岐路を意味します。この岐路をどう乗り越えるかが、その後の人生の内容を大きく決めるといってよいでしょう。
目次
1 ライフサイクル上の中年期
2 現代日本の中年像
3 職業人としての危機
4 夫婦の危機
5 子どもとの関係の危機
6 親との関係の問題
7 転勤に伴う問題
8 中年期に多い精神障害
9 中年のニュータイプの精神障害
10 豊かな中年を送るために