内容説明
想定外にも対応する柔らかな社会とは―。無意識のこころからのアプローチ。
目次
序章 現代社会と「逆応用科学」のススメ
1章 「想定外」を科学する―原発問題では何が起きていたのか
2章 ヒトの認知の本性―なぜ原発は安全に見えたのか
3章 心理リアリティと実態リアリティ―こころは事実と乖離する
4章 実態を動かすシェアド・リアリティ―心理リアリティの共有と歪み
5章 カタストロフィをどう回避するのか
著者等紹介
下條信輔[シモジョウシンスケ]
1955年東京生まれ。1985年マサチューセッツ工科大学大学院修了(Ph.D.)。1986年東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。スミス・ケルトウェル視覚研究所ポスドク研究員、東京大学助教授などを経て、カリフォルニア工科大学生物学・生物工学部教授。京都大学こころの未来研究センター、東北大学脳科学センター、玉川大学脳科学研究所などでも特任・特命教授を務める。専門:知覚心理学、視覚科学、認知神経科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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大熊真春(OKUMA Masaharu)
3
面白かった。うん。図書館本なんだけど買って再読?2021/03/12
Atsumi_SAKURADA
0
「逆応用科学」という発想ないし研究の姿勢を提唱し、福島第一原発を巡る一連の社会問題を例に、社会問題と基礎研究との議論の往還を実演した本です。同じ著者の『ブラックボックス化する現代』と同時期に書かれた文章をまとめたものだそうですが、類書もしくは副読本という位置づけでは宮野公樹『研究を深める5つの問い』を挙げられそうです。著者が若手研究者によるインタビューにて本書での問題意識を逆質問としてでぶつけたものがこちらです→ https://psych.or.jp/publication/world106/pw152024/08/12
izumone
0
定義上「ブラック・スワン」をなくすことはできない。原発のように,それが環境に対して不可逆的で深刻な障害をもたらすならば,原発をやめる以外に道は(自分には)思いつかない。ところで,3.11以来,原発問題は「日本はどうする」という視点に集中しているようだけど,米ロ,仏中などの外国にはブラック・スワンはいないのだろうか。とても心配。2019/08/19
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