内容説明
国境を超えた社会問題と向き合うために。人の移動、移民、労働、貧困、ジェンダー、家族、福祉、教育…現代社会が直面する諸問題を理解し、人びとに寛容な社会を模索する新時代の国際社会学への招待。
目次
国際社会学に向けて―現代社会へのトランスナショナルな接近
国民国家とシティズンシップの変容
トランスナショナルな移民ネットワーク
労働市場と外国人労働者の受け入れ
階層構造のなかの移民、マイノリティ
グローバル化と家族の変容
グローバル化のなかの福祉社会
移民/外国人の子どもたちと多文化の教育
人の国際移動とジェンダー
途上社会の貧困、開発、公正
在日朝鮮人一世のジェンダーとアイデンティティ
「ヒスパニック」を通してみるアメリカ社会
フランス移民第二世代のアイデンティティと教育
著者等紹介
宮島喬[ミヤジマタカシ]
お茶の水女子大学名誉教授
佐藤成基[サトウシゲキ]
法政大学社会学部教授
小ヶ谷千穂[オガヤチホ]
横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hisashi Tokunaga
1
編者の一人である佐藤成基さんの著作編集に注目しています。移動と定住に関わる国際的諸問題に、わが国が特殊個別の史的展開に、目を半分開かされました。 こうした分野の研究が国際社会学という事を知りました。初学者にとっては読みやすい教科書的編集でした。ここに書かれた諸テーマをこれからウォッチすることが本当は大変なんでしょうね。2016/05/31
今日子
0
従来の社会学では国民国家を分析のひとつの単位として絶対視し,その中での現象の分析や解明に取り組んできた。しかし人やモノの移動が加速するとそのような方法論的ナショナリズムでは現実を正しく捉えられなくなる恐れがある。そのような中で興ったトランスナショナルな社会学においては,越境する人や文化や価値観がどのように変容・維持され現実を形作っていくのか,シチズンシップやジェンダーなど様々な側面から分析可能である。読みやすく,トピックが網羅してあり初学者向けにはとても勉強になります。2018/06/14
awe
0
国際社会学の教科書。国際社会学の各分野の基礎的な内容が網羅されており、勉強になった。ただ、まだ完全には理解しきれていない部分もある。2018/04/21