内容説明
社会の分断と危機が叫ばれる現在、(生)の支えとなるべき財政は、社会ニーズとの隔たりを急速に増しつつある。生きた現実に迫る総合社会科学としての財政社会学。新たな財政学の姿、その可能性を、方法・理論・実証面からラディカルに提示する。
目次
第1部 問いと対象(財政学と財政社会学―20世紀に何が問題とされてきたのか;新財政社会学の展開とその成果をめぐって―財政学、公共経済学研究との対比から)
第2部 方法と認識(財政と歴史―財政史研究の再評価;財政と比較―問題発見のための国際比較;財政と制度―財政統計分析と財政の意思決定過程から考察する ほか)
第3部 分析的有効性(社会はなぜ引き裂かれたのか―通俗道徳から見た日本の“勤労国家”;納税者の同意における自己利益と互恵性―所得再分配政策の支持要因をめぐって)
著者等紹介
井手英策[イデエイサク]
1972年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。現在、慶應義塾大学経済学部教授
倉地真太郎[クラチシンタロウ]
1989年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科後期博士課程単位取得退学。修士(経済学)。現在、明治大学政治経済学部専任講師
佐藤滋[サトウシゲル]
1981年生まれ。横浜国立大学大学院国際社会科学研究科博士課程後期修了。博士(経済学)。現在、東北学院大学経済学部教授
古市将人[フルイチマサト]
1983年生まれ。横浜国立大学大学院国際社会科学研究科博士課程後期修了。博士(経済学)。現在、帝京大学経済学部准教授
村松怜[ムラマツリョウ]
慶應義塾大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。博士(経済学)。現在、福岡大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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