出版社内容情報
日本流通史
内容説明
「小売イノベーションの歴史」から「まちづくり商業史」へ。生産と消費を架橋する流通。なかでもイノベーションにより大きな変容を遂げてきた小売業。その歴史的な発展をたどり、地域商業とどのように関わってきたのかを描きだす。
目次
第1部 日本型流通の成立―明治時代~1940年代(概説1―日本型流通の成立;百貨店の勃興と大衆化;百貨店の発展と第1次百貨店法 ほか)
第2部 日本型流通の展開―1950年代~1980年代初頭(概説2―日本型流通の展開;百貨店の復興と第2次百貨店法;総合スーパーの成立と展開 ほか)
第3部 日本型流通の変容―1980年代半ば~2010年代(概説3―日本型流通の変容;コンビニエンス・ストアの成立と展開;コンビニエンス・ストアの発展 ほか)
著者等紹介
満薗勇[ミツゾノイサム]
北海道大学大学院経済学研究院准教授、博士(文学)。1980年千葉県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
2
日本型流通の成立: 百貨店の勃興と大衆化 百貨店の発展と第1次百貨店法 通信販売の歴史的役割 チェーンストアの模索と限界 流通系列化 公設小売市場 商店街 戦時・敗戦直後の流通機構 日本型流通の展開: 百貨店の復興と第2次百貨店法 総合スーパー 流通系列化の展開 商店街の発展と競争構造 日本型流通の変容: コンビニエンス・ストアの成立と展開・発展 専門量販店の台頭 小売業のグローバル化と日本市場 ショッピングセンターの発展 Eコマースの急成長 商店街の苦境とまちづくり3法 日本流通業の課題と展望2021/12/29
井端翔
0
商店街史が充実2023/03/14
天婦羅★三杯酢
0
流通は、製造を中心とした産業資本と、資本そのものを扱う金融資本との狭間で、タダの配送分野くらいの位置づけで学問的に構築されてきたようなキライはあった。でも、商業というもの、ひいては資本主義の本質は、この流通過程にこそあるような気がしている。 少なくともこの本は、日本の近現代における流通過程を概括することによって、流通という仕組みが生産者と消費者を積極的に結びつける重要な役割を担っている事、かつて言われた「流通不要論」が誤りである事を幾重にも渡って論じている。日本資本主義の本質を知りたい者には必読書。2022/02/06