内容説明
汎用性の高い技術=ジェネラル・パーパス・テクノロジー。それは、どのように生み出され、どのように進化していくのか?「幹の太い技術を育てる」ことと「多くの果実を得る」ことは、両立するのか?半世紀を超える日米の半導体レーザーの研究開発に歴史を丹念に跡付け、スピンアウトがイノベーションのパターンに与える影響を明らかにする力作。
目次
第1部 幹の太い技術とその果実―事例研究の準備(研究目的と分析枠組み―本書の背景、狙い、焦点;理論的背景―汎用性の高い技術、イノベーションのパターン、スピンアウト;イノベーションの測定とデータ―イノベーションと技術の関係、その測定、本書のデータ;レーザーの基本原理と半導体レーザー―技術と市場の特徴)
第2部 日米の半導体レーザーの研究開発と事業化―誕生、キャッチアップ、スピンアウト(半導体レーザーの誕生―アメリカでの誕生;日本企業のキャッチアップ―室温連続発振と長寿命化;通信用を巡る競争―長波長帯の半導体レーザー;新しい市場を目指して―CDからDVDへ;赤から青へ―さらなる短波長化の競争;技術の軌道上で企業の戦略的な行動―代替製品の導入、異なるレイヤーの移動;産業構造の変化―スピンアウトの興隆)
第3部 アメリカと日本のイノベーションのパターン―幹の太い技術とその果実、知識の継続性を保つ異なるメカニズム(スピンアウトとイノベーションのパターン―サブマーケットを巡る競争、既存軌道上での競争;おわりに―イノベーションのパターンと競争戦略、知識の継続性)
著者等紹介
清水洋[シミズヒロシ]
一橋大学大学院商学研究科・イノベーション研究センター准教授。1973年、神奈川県横浜市生まれ。2007年、ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンスよりPh.D.(経済史)。アイントホーヘン工科大学ポストドクトラル・フェロー、一橋大学大学院イノベーション研究センター専任講師を経て現職。イノベーションを企業の戦略や組織、産業組織の観点から歴史的に分析している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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