出版社内容情報
品質向上や費用削減にかかわる漸進的改良アプローチを分析し、製品・技術改良をめぐる制度条件との機能的関係を検討する。
内容説明
1つ1つはさほど目立たない無数の小改良を集積した結果としての技術変化の方が、目に見える大きな技術変化よりも日常的にはよく観察されている。製品の品質・性能や技術の信頼性を高める断片的で無数の改良や修正を積み重ねつつ、一定期間が経過すると大きな技術変化をもたらす様式を、本書では「漸進的改良型イノベーション」と呼ぶこととし、その背後にあった要因(またはサブシステム)のいくつかを実証的・理論的に考察する。
目次
第1章 研究・開発、イノベーション、製品・技術改良
第2章 日本企業の品質経営方式と漸進的改良型イノベーション
第3章 品質経営方式の国際的波及
第4章 日本における実用新案制度の機能―漸進的改良型イノベーションの受け皿
第5章 漸進的改良型イノベーションと「知識創造」―改善提案活動と実用新案
第6章 日本企業の特許活動と特許制度の機能
第7章 特許制度と漸進的改良型イノベーション―競争政策の見地から
第8章 イノベーション類型と競争優位のありか
著者等紹介
明石芳彦[アカシヨシヒコ]
1954年岡山県に生まれる。1977年山口大学経済学部卒業。1982年神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、大阪市立大学経済研究所教授
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