出版社内容情報
初版以来長く読まれている入門書。内容のアップデートを図るとともに、横組に変更。全10問としてコンパクトに仕上げた。
内容説明
身近な問題、素朴な疑問をベースに作られたちょっと変わった10の問題を考えながら、法学を勉強しようという教科書。必要な予備知識や参考になる判例の紹介なども含んだていねいな解説も魅力の法学入門。でも、まずは自分の頭で考えてみる、それが一番大切なこと。
目次
問題1 ケーキの分け方
問題2 マンションのエレベータの修理
問題3 爆発装置付き金庫の偽物
問題4 イタリアからの子供の連れ去り
問題5 好意同乗者に対する損害賠償責任についての法律を作る
問題6 シャガールの絵の行方
問題7 契約書を作ってみる
問題8 判例を信じていたのに
問題9 大家の言い分
問題10 懲らしめとしての損害賠償
著者等紹介
道垣内正人[ドウガウチマサト]
1955年12月18日岡山市に生まれる。1978年東京大学法学部卒業。東京大学教授(大学院法学政治学研究科・法学部、国際民事手続法)を経て、2004年早稲田大学教授(大学院法務研究科)・弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
20
10個の問題について、考えながら読む面白い本。それぞれ法律で機械的に解決できる問題ではありません。というのも、当事者たちが納得する折衷案を求められたり、立法する側ならばどう考えるか、など一筋縄ではいかない工夫がされていて、解説や似たような事例の紹介も簡潔明瞭で読みやすかった。特に良かったと感じたのは『マンションのエレベーター修理問題(費用の徴収はどのようにすべきか、1階の人からもとるべきか)』『契約書をつくってみよう(トラブルを予防するにはどういう条項を入れるべきか)』でした。実務でも活かせそうです。2021/03/27
Go Extreme
1
ケーキの分け方:3人で敗者を作らない分け方 マンションのエレベーター修理:多数決の妥当・妥当しない領域 建物の区分所有 爆発装置付き金庫の偽物:社会常識による善悪判断 イタリアからの子供の連れ去り:心情を察する 子の幸福という難しい問題 好意同乗者に対する損害賠償責任の法律 シャガールの絵の行方:日本民法の規定 契約書を作る:契約書を作る文化と作らない文化 判例:先例の重要性 先例高速性の原理 凡例の事実上の拘束力 凡例の不遡及的変更 大家の言い分 懲らしめとしての損害賠償:公法と私法 刑事法と民事法 2021/02/16
天喰郎
0
自分は法学部ではないので自分で考えるといっても難しかったが、少し法律・法学というものに親しめたと思う。普通に生きてると法律について考えるということもないからいい勉強になった。2019/06/11