内容説明
封建社会解体の起点として位置づけられる宝暦・天明期。維新変革の胎動が始まるこの時期の歴史的特質を、知識人層の世界観、江戸の舌耕文芸と町人層の情報活動、仙台藩・佐賀藩の藩政改革、田沼政治家の諸相にわたり、史料の発掘・再吟味をつうじて再検討する。
目次
1章 天明期幕政の新段階―田沼政権の政策と評価をめぐって(山田忠雄)
2章 宝暦期の社会と文化―馬場文耕を中心として(今田洋三)
3章 世界観の拡大―蘭学者を中心に(加藤文三)
4章 藩政改革論(長野暹)
5章 寛政の改革―仙台藩を素材として(難波信雄)