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地方史研究協議会[チホウシケンキュウキョウギカイ]
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内容説明
茨城にとって、海洋・内海・河川は極めて重要であった。生活の糧を提供してくれる場であり、交流・交易の道であり、文化を育み伝播させる舞台ともなった。長い歴史の中でこれらと密接に関係した空間を「茨城の史的空間」ととらえ、東北と江戸など、「水」を介して繋がった周辺地域との関係も視野に入れ、茨城の地域史像の再構築を目指す。
目次
1 外洋と内海がおりなす地域社会(鬼怒川=香取内海の地域世界―海夫注文から霞ヶ浦四十八津・北浦四十四津へ;中世常陸の海と集落―製塩遺跡から考える地域性;「南方三十三館」と内海 ほか)
2 那珂川下流域にひろがる史的空間(九世紀における那珂川下流域蝦夷征討事業と吉田神社の台頭;中世都市・水戸の成立―那珂川水系との関わりから;「常陸名所図屏風」の那珂湊と大洗)
3 「水の道」がむすぶ常陸と江戸・東北(仙台藩廻米をめぐる常陸国潮来村の動向―殻宿による廻米対応を中心に;近世中後期における久慈川水運と地域社会;近世水運史から見た常陸の位置)
第七一回(茨城)大会の記録