ちくま新書<br> ウェブ時代をゆく―いかに働き、いかに学ぶか

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ちくま新書
ウェブ時代をゆく―いかに働き、いかに学ぶか

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  • サイズ 新書判/ページ数 244p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480063878
  • NDC分類 547.48
  • Cコード C0295

出版社内容情報

現代は、江戸から明治に匹敵する「時代の大きな変わり目」だ。ウェブという「学習の高速道路」によって、どんな職業の可能性がひらかれたのか。食べていけるだけのお金を稼ぎつつ、「好き」を貫いて知的に生きることは可能なのか。この混沌として面白い時代に、少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、より多くの自由を手にするために――。オプティミズムに貫かれ、リアリズムに裏打ちされた、待望の仕事論・人生論。『ウェブ進化論』完結篇。

【目次】

序章 混沌として面白い時代 
 一身にして二生を経る/オプティミズムを貫く理由/「群衆の叡智」元年/グーグルと「産業革命前夜」のイギリス/学習の高速道路と大渋滞/ウェブ進化と「好きを貫く」精神/リアルとネットの境界領域に可能性/フロンティアを前にしたときの精神的な構え

第一章 グーグルと「もうひとつの地球」
 営利企業であることの矛盾/グーグルはなぜこんなに儲かるのか/奇跡的な組み合わせ/グーグルの二つ目の顔/「もうひとつの地球」構築の方程式/「経済のゲーム」より「知と情報のゲーム」/利便性と自由の代償としての強さを

第二章 新しいリーダーシップ
 人はなぜ働くのか/まつもとゆきひろが起こした「小さな奇跡」/オープンソース成功の裏には「人生をうずめている人」あり/ウェブ2・0時代の新しいリーダー像/ウィキペディアのリーダーシップ/「知と情報のゲーム」と「経済のゲーム」の間に起きる齟齬/事業機会を失ってもコミュニティの「信頼」を/なぜネットでは「好きなことへの没頭」が続けられるのか/良きリーダーの周囲に良き「島宇宙」ができる/総表現社会参加者層の台頭

第三章 「高速道路」と「けものみち」
 高速道路を猛スピードで走る少女/日本のシステムで息苦しい思いをしている人のために/「高く険しい道」をゆくには/「見晴らしのいい場所」に行け/高速道路を降りて「けものみち」を歩く/
「五百枚入る名刺ホルダー」を用意しよう/「流しそうめん」型情報処理、つながった脳、働き者の時代/「けものみち力」とは/正しいときに正しい場所にいる

第四章 ロールモデル思考法
 ロールモデル思考法とは何か/なぜ「経営コンサルティング」の世界に進んだか/ロールモデルの引き出しをあける/「十九世紀初頭の新聞小説」とブログ/日本の若者を応援するときのロールモデル/自分の志向性を細かく定義するプロセス/ブログと褒める思考法/生きるために水を飲むような読書、パーソナル・カミオカンデ/行動に結び付けてこそのロールモデル思考法

第五章 手ぶらの知的生産
 知のゴールデンエイジ/世界中の講義・講演を瞬時に共有できる時代/十年後には「人類の過去の叡智」に誰もが自由にアクセスできる/手ぶらの知的生活/これからの知的生活には資産より時間/ネットは知恵を預けると利子をつけて返す銀行/「文系のオープンソースの道具」が欲しい/群衆の叡智を味方につける勉強法/ネット空間の日本語圏を知的に豊穣なものに

第六章 大組織VS.小組織
 情報共有と信頼/やりたいと思う仕事に自発的に取り組む/情報共有と結果志向型実力主義/有事には情報共有を前提とした組織になる/小さな組織は情報共有で強靭になれる/小さな会社で働き、少しでもいい場所に移ろう/「三十歳から四十五歳」という大切な時期を無自覚に過ごすな/自らの内部にカサンドラを持て/「古い価値観」に過剰適応してはいけない

第七章 新しい職業
 「新しい職業」と「古い職業」/「新しい職業」の誕生を信じる人は「ウェブ・リテラシー」を/オープンソースが生んだ新しい「雇用のかたち」/「志向性の共同体」とスモールビジネスの経営/スモールビジネスとベンチャー/ビル・ゲイツの後半生を徹底肯定する/世界の難題の解決にネットが本格的に利用される時代

終章 ウェブは自ら助くる者を助く
 人工国家に似た「もうひとつの地球」ができれば/より求められる「自助の精神」/サバイバル優先、すべては実力をつけてから

あとがき

【著者紹介】
1960年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。東京大学大学院情報科学科修士課程修了。94年からシリコンバレー在住。97年にコンサルティング会社、ミューズ・アソシエイツを創業。2000年にベンチャー・キャピタル、パシフィカファンドを設立。05年3月より㈱はてな取締役。著書に、『ウェブ進化論』、『シリコンバレー精神』、『フューチャリスト宣言』(茂木健一郎氏との共著)、『ウェブ人間論』(平野啓一郎氏との共著)。

内容説明

現代は、江戸から明治に匹敵する「時代の大きな変わり目」だ。ウェブという「学習の高速道路」によって、どんな職業の可能性がひらかれたのか。食べていけるだけのお金を稼ぎつつ、「好き」を貫いて知的に生きることは可能なのか。この混沌として面白い時代に、少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、より多くの自由を手にするために―。オプティミズムに貫かれ、リアリズムに裏打ちされた、待望の仕事論・人生論。

目次

序章 混沌として面白い時代
第1章 グーグルと「もうひとつの地球」
第2章 新しいリーダーシップ
第3章 「高速道路」と「けものみち」
第4章 ロールモデル思考法
第5章 手ぶらの知的生産
第6章 大組織vs.小組織
第7章 新しい職業
終章 ウェブは自ら助くる者を助く

著者等紹介

梅田望夫[ウメダモチオ]
1960年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。東京大学大学院情報科学科修士課程修了。94年からシリコンバレー在住。97年にコンサルティング会社、ミューズ・アソシエイツを創業。2000年にベンチャー・キャピタル、パシフィカファンドを設立。05年3月より(株)はてな取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

244
かなり古い本だが、ネット時代に生きる我々の心構え的な内容。2016/05/04

Miyoshi Hirotaka

53
フランスで作家が新聞小説で生きていけるようになったのは19世紀前半。折しも、産業革命が進展し、過去何世紀も続いた旧体制の下では考えられなかった社会的変化が生じていた。当時を生きた人は、一人で人生を二回生き、一人で二役をやったようなもの。今のネット世界もこれと似ている。リアルな地球の他にもう一つの地球が生まれ、日々大きくなっている。時代の大きな変わり目で生き残るためには、変化への早い適応が必要。それは、今の課題を未来の観点から懐疑し、それにどれだけ自分を近づけることができるかという、自助の精神が可能にする。2015/02/01

vinlandmbit

35
今、改めて読んでみて、本書で言いたかった時代に遅れながらなりつつあるのでは、と期待も大きかったがために一度落胆も(流行りたてたがために)あったかもしれませんが、改めて感じます。2022/03/21

さきん

32
2006年頃の本であるが、ITの進歩は凄まじく、内容も古く感じる。ネットが同好のコミュニティを多数作り出し、その中の交流が盛んになるというのは、現実にその通りになったと思った。ブログは意外にそこまで発展せず、SNSが代わりに発展している気がする。ネット上における研究成果や古書などの超一級クラスの情報はまだ少ないと思った。現実とネット世界を相乗効果が上がるように活用したら良いというアドバイスもその通りだと思った。2017/02/14

佐島楓

26
著者の言うところの「けものみち」を、好きなことを追求しながら進んでゆくしかないのだろう。ウェブに対し懐疑的な部分もいまだあるのだが、私がウェブなしでは立ち行かなくなっているのも事実。要はリアルとのバランス感覚なのだろう。2013/03/02

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