内容説明
インダス文明はどのように栄え、なぜ滅びたのか。インダス文明の成立以前から、インダス文明期、そして衰退のその後まで、発掘調査の成果と最新の考古学研究をもとに、新たにインダス文明の興亡の実態を描く。
目次
第1章 インダス文明の発見と研究の現状(プロローグ 南アジアで遺跡を発掘する;文明発見前史 ほか)
第2章 インダス文明の成立過程(プロローグ 都市と農村;インダス地域の自然環境 ほか)
第3章 インダス文明社会の発達と展開(プロローグ 現代に残る伝統工芸;インダス文明期の遺跡調査の現状 ほか)
第4章 インダス文明社会の衰退とその後(プロローグ 移動と定住;都市社会の衰退をいかに把握するか ほか)
第5章 インダス文明の歴史的意義(プロローグ 南アジアの人々の国際性;インダス文明社会の構造 ほか)
著者等紹介
上杉彰紀[ウエスギアキノリ]
金沢大学古代文明・文化資源学研究センター特任准教授。1971年金沢生まれ。博士(文学)。関西大学で考古学を学ぶ。関西大学非常勤講師、総合地球環境学研究所プロジェクト研究員、ウィスコンシン大学マディソン校人類学科客員研究員を経て現職。インダス文明を含む南アジア考古学を専門とする。インド、パキスタン、バハレーン、トルコ、サウジアラビアなどで考古学調査に従事し、考古学の視点から都市社会について多角的な研究を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2023/06/27
あらい/にったのひと
1
時間かかっちゃったけど、めっちゃ面白い、いい本でした。分からないことが多々あるけど、それを分からないこととして置いてあるのがよい。ここはまだ定説がないのね、ここはこう解釈されてるのね、というのが分かりやすいし、結果としていろんなピースから全体像がちゃんと浮かぶ(あるいは欠落してるのが分かる)ようになっている。第四章がやはり興味深いところで、時代の終わり方というか、終わりつつある世界の描き方の参考になるかも。いやあいい本を読みました。2024/04/07