内容説明
遺跡から出土する陶磁器は歴史資料「考古学陶磁器」として、遺跡との関係で地域・時代・階層の情報をその身にまとう。本書はそれら資料に基づいた多様な研究法と新鮮な論点から語られる生活文化史のシリーズ第十二巻である。
目次
明代中国から海外諸国へわたった陶磁器
明代官窯青花磁器の量産方法
天目と覆輪
伊万里焼「染付柳鳥文皿」にみる製磁原料と生産技術の問題
陶磁貿易と苧麻貿易
京都北部貿易陶磁器の2つのルート
サハリン出土の越後産焼酎徳利(「松前徳利」)
ソウル・公平洞遺跡にみる朝鮮時代前期陶瓷消費の様相
安平壺をめぐる謎
唐津焼の起源(研究史編)―考古学以前の研究史を振り返る
残っていた将軍注文石台の取手―酒井田柿右衛門家伝来の石台資料について
京焼研究の一視覚(続)
暦文碗とは何か―暦注の描かれた京・信楽焼系陶器茶碗について
著者等紹介
佐々木達夫[ササキタツオ]
1945年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科考古学専門課程博士課程単位取得退学。金沢大学教授、同学評議員・埋蔵文化財調査センター長を経て、金沢大学名誉教授、古代学協会理事、日本考古学会評議員、石川県埋蔵文化財センター評議員。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。