内容説明
日本人はどのように塩作りと、関わってきたのか。製塩のための設備や用具、製塩技法、塩にまつわる言葉の数々。さらには製塩業の経営や塩の流通と消費など、塩と日本人のつきあいを様々な視点から浮かび上がらせる名著、復刊!
目次
古代(藻塩―製塩に海藻をどう使ったか;堅塩―はたして貧者の塩であったのか ほか)
中世(中世の塩浜と塩生産者の実態はどうであったか;瀬戸内の何処で塩が作られたか ほか)
近世(近世にはすべての製塩法が出揃う;三陸海岸では海水を直接煮つめた ほか)
近代(明治維新は塩業にどのような影響を与えたか;塩田の地租改正は田畑の場合とどう違ったか ほか)
附章 塩業用語さまざま
著者等紹介
廣山堯道[ヒロヤマギョウドウ]
1925年兵庫県赤穂市に生まれる。大正大学国文学科卒業。日本歴史学会・日本塩業研究会会員。市立赤穂歴史博物館館長を務めた。2006年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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翠埜もぐら
17
赤穂塩業資料館の館長を長く勤められていた方が書かれたので、研究者なのだけれど一般向けの本の書き方としてはとても中途半端な感じでした。塩業の歴史を古代から考察していますが、まず「自然揚浜」とか「古式入浜」とか専門用語の解説が中途半端。これぐらいは知ってるよね、って説明を端折られて、製塩方式の変遷やどう合理化したのかとかが良くわかりませんでした。私の読み込み方が雑だったのかしら。宮本常一「塩の道」はもっと狭い塩業の話だったので、全体を俯瞰した話としては面白かったです。2023/06/26