内容説明
本書は、アジアの地域文化を中国文明との関わりにおいて捉え、海外の研究機関との共同研究によるフィールド調査によって取得した一次資料に基づきながら、各地の地域文化が中国文明に組み込まれつつも独自の文化的アイデンティティをどのようにして起ち上げてきたかという問題を、具体的に考究するものである。
目次
序論―仏教美術からみた四川地域
仏教受容前夜の四川―後漢時代の造形美術にみる死生観の様相
四川地域出土の揺銭樹にみられる初期仏像―後漢時代の仏像の意義
成都万仏寺址出土仏像と建康仏教
六朝時代の四川仏教美術試論―僧伝史料を機軸として
巴中石窟の造像と史的背景
四川盆地西端州地区の摩崖造像―立地と内容
四川地域の摩崖にみられる維摩変相龕の図像
成都宝暦寺の創建と発展
唐宋時代の四川地域における千手観音信仰―大型大悲変相龕を手がかりに
付編 四川地域仏教美術関係文献