内容説明
“楽聖”ではない、人間ベートーヴェン。10歳から読めるクラシック音楽入門書。
目次
ハイリゲンシュタットの遺書
ナポレオンへの片思い
熱情の日々
三人のパトロンたち
最後の結婚計画
ゲーテとの会見
突然父親に
第九交響曲
嵐は終わった
著者等紹介
ひのまどか[ヒノマドカ]
音楽作家。東京生まれ。東京藝術大学器楽科(ヴァイオリン専攻)卒業。東京ゾリステンほかでヴァイオリニストとして活躍。東京藝術大学、故小泉文夫教授の下で民族音楽を研究。その後、作曲家の伝記や小説、音楽解説などの執筆活動に入る。現地取材がモットー。「作曲家の物語シリーズ」(リブリオ出版・児童福祉文化賞を2度受賞)は全20巻中、19巻を手がけた。主な著書に『戦火のシンフォニー』(新潮社・第25回新日鐵住金音楽賞特別賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン2号
6
「人間ベートーヴェン」を描いている。そうなんだろうけど、個人的にはその人そのものとはお付き合いをしたいとは思わない。いや、思えない。近くにお住まいいたす方なら敬して遠ざけるしかない。ヤバい人と目を合わせないようにするしかない。なんせワタシは凡人だもの。甥のカールが自殺未遂してしまう気持ちもよくわかる。お付き合いをしていた当時の貴族さんたちはエラいと思う。ただ、ベートーヴェンが作った楽曲は不滅のものだとは、凡人でも感じられる。なんせベートーヴェンは天才なんだもの。2024/02/29
こぶた
5
★★★★ 確か小学校の頃に伝記シリーズの1冊で読み、ひどい人だが、弟や甥のツケを一身に背負わないとならなかった記憶がかすかにあった。あれはベートーヴェを少し正当化していたのかも。これだけ問題ある人でも、ウィーンの貴族は支えてくれて、悪意がないから憎めない、そしてその音楽たるや本当に素晴らしかったのだろう。時代が個人の精神性を求めていたのも大きいだろうし、でももっと後だと貴族が弱くなって援助してもらえなかたろうし、時代の流れが大きく関係していたことを知る。第9を改めて拝聴したくなる。2020/10/07
*takahiro✩
4
やっぱりベートーベンが1番。しかし、ここまで難しい人だったとは思わなかった。フランス革命が起きていたあの時代に、ウィーンの貴族たちがここまでして芸術家を大切にし、彼を支えてくれたとはなんと素晴らしい。またウィーンに行かなければ。2019/06/01
ジュリ
3
感情的に激しい人で、人をすぐに疑うところがある。それでも友人に恵まれていて、それだけベートーヴェンの才能があったということだろう。ベートーヴェン振り回されながらも付き合っていた貴族たちがすごい。もちろん、ベートーヴェンの才能もすごいけれど。2023/06/26
aries
3
自分の感情の強さに苦しむ事もきっとあったと思う。でもその強すぎる感性故に今日まで愛される素晴らしい音楽を作り出すことが出来たのだろうとも思う。あなたの作品は死後200年近くこんなに愛されてるよと苦しんでる最中の彼に伝えたい。そんなの慰めにならないかもしれないけど。2022/11/10