内容説明
吹奏楽から見えてくる、日本作曲史の特異な一面。山田耕筰、伊福部昭、團伊玖磨ら日本の作曲黎明期を支えた大家から伊藤康英、真島俊夫、天野正道ら現在の吹奏楽界をリードする作曲家まで日本の作曲家総勢69名を丹念に取材、貴重写真・作品リストも充実。
目次
山田耕筰
橋本國彦
金井喜久子
深井史郎
松平頼則
平尾貴四男
須賀田磯太郎
渡辺浦人
古関裕而
安部幸明〔ほか〕
著者等紹介
福田滋[フクダシゲル]
1980年武蔵野音楽大学卒業。現代音楽及び吹奏楽の可能性の追求、日本人作曲家の作品紹介・普及をライフワークとしている。04年から始めた「日本の作曲家と吹奏楽の世界」(音楽之友社)は連載70回を数え、月刊誌「音楽現代」(芸術現代社)、CD解説等も執筆。編曲作品(東京ハッスルコピー他)も多い。09年企画制作に参加した『古関裕而全集』(日本コロムビア)は「輝く!日本レコード大賞」企画賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えすてい
4
吹奏楽よりも日本人作曲家を総覧した「百科事典」として読んだ。故人やTV・映画によく出てくる作曲家は吹奏楽以外でも知ってる曲は多いが、吹奏楽専門、ことにコンクール課題曲がメインの作曲家は知らない人ばかり。ところで、吹奏楽とオーケストラのオーケストレーションは似て非なるものと。未収載作曲家の加古隆の代表作「パリは燃えているか」もオーケストラスコアは加古隆本人によるものだが吹奏楽版は他者が編曲。オーケストラ専門の人は吹奏楽は難しいのだろう。今の吹奏楽ブーム、特にコンクール至上主義はTVの助長もあり解消されない。2019/09/21
hr
2
読了。「吹奏楽」の良いところは、現代の作曲家達との共同作業が比較的実現しやすいところだと思う。そして、日本の作曲家は面白いのだ。バーンズもリードもいいが、もっと木下牧子に委嘱しよう! もっと「巫楽」を演奏しよう! もっと「マーチオーパスワン」を読み直そう!2016/10/09