内容説明
日本の四季を味わう幸福。日々の暮らしを愉しむ達人が、ぬくもりあふれるイラストと軽妙なエッセイで奏でる味覚の歳時記。
目次
春の味ばなし(山菜;蕗味噌 ほか)
夏の味ばなし(じゅんさい;空豆 ほか)
秋の味ばなし(さんま;こはだ ほか)
冬の味ばなし(生たらこ;小鯛の笹漬け ほか)
著者等紹介
平野恵理子[ヒラノエリコ]
イラストレーター、エッセイスト。山歩きや旅、暮らしについてのイラストとエッセイの作品が多数。1961年、静岡生まれ、横浜育ち(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ちゃちゃ
104
四季折々の旬の食材を味わう。なんと贅沢なことだろう。けれど、季節を問わずに食材を入手できる現代は、便利だが季節の恵みを食する喜びを奪ってしまった。さて、私が最も旬を感じる食材は、筍だ。毎年早ければ3月頃に知人が初物の筍を届けてくれる。小さくやわらかい筍はエグ味もなくさっとゆがいただけで十分。若竹煮、若竹汁、木の芽和え…。そして、お揚げさん(油揚げ)を細かく刻んで炊いた筍ご飯のふくよかな味わいは、春を味わう幸せが湯気とともに立ちのぼり、満ち足りた気分になる。平野さんに倣って私もちょいと「季節の味ばなし」を。2023/02/19
tetsubun1000mg
19
著者名に記憶があったので選ぶが読メ検索によると「あのころ、うちのテレビは白黒だった」「六十一歳免許を取って山暮らし」の二冊を読んでいた。 読書メーター便利だね。 エッセイの味とはちょっと違って、季節の食べものや食材などのイラストとともに思い出や作り方などを紹介する感じ。 ゆったりとした気分で書かれている印象だが時にお茶目なコメントもなかなか良かった。2025/01/25
バニラ風味
15
作者の、着物の本や寺社巡りの本は読んだことがありました。1961年生まれとは。失礼ながら、もっとお年がいっているかと思ってました。イラストがとても、すてきです。額に入れて、飾っておきたいくらい。春夏秋冬の、旬のものにまつわるエッセイは、読みやすく、楽しい。山形の味「だし」、茗荷のおすし、茶巾ずし、京いもなど、食べてみたくなりました。2021/08/25
和草(にこぐさ)
14
四季の食べ物エッセイ。イラスト文章共に美味しい内容でした。ごちそうさまでした。2021/04/11
デジ姫
13
四季に分類された食べ物の思い出。自分の思い出も蘇る。ネッ友さんのご自宅に招待され、山歩きの末やっと手に入れたと言う今年初のこしあぶらの天ぷらが食卓に出された。貴重な食材らしかったけどただ青臭い野菜の天ぷらとしか思えなかったことに申し訳なさが重なった思い出。2020/08/13