内容説明
この本は単なる火山の写真集ではない。夫妻は地球という母体を一つのシステムとして、噴火を自然の営みのなかに捉え、フランス人特有の感性で火山の深部を美しく、また強烈に表現している。地球の誕生から今日までを1週間とみなし、地球の変動を火山現象を通して読者に語りかける。
目次
クラフト夫妻を偲ぶ
地球の歴史―生誕から終焉まで
火山が大洋をつくり、海原から頭をもたげる
火山が大気をつくる
地球が大陸をつくる
生命の誕生
人間が地球を統治する
人間どもの傲慢と強欲とに激怒した火山が、怒りを爆発させる
人間の消滅とともに、火山活動も終息する
この本に登場する世界の火山
クラフト夫妻の著作一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
92
他館取り寄せ図書館本 なるほど…。動画サイトでみた海に流れ込む溶岩流の爆発の理由が分かりました。急速に冷やされると爆発現象がおきるのだとか。 「創造の火と破壊の波」や「聖ジョージもどきの学者」といった芸術的な言葉の表現も迫力満点の写真を彩ります。火と波の対比…。なんとなく分かります。波に象徴される海っておびただしい死が堆積されているイメージですからね。火山の火はそれとは対照的な創造というイメージなのでしょうか? 2019/09/19
warimachi
1
資料として『火の山』とともに。想定外に素晴らしいものだった。2012/11/10
康芳英
1
雲仙普賢岳の大火砕流で亡くなられた火山学者クラフト夫妻が1988年に出版した火山写真集。火山写真を地球誕生から人類滅亡までの七日間に擬して紹介するという一風変わった構成。私たちには縁遠い噴火や溶岩への近接写真や噴火がもたらす風景など素晴らしい写真が満載で良かった。2012/06/07
ふく*まこ
1
見ててゾクゾクした! こんな写真、火山に命を捧げなきゃ撮れない。2012/03/15
芹沢 時雨@VTuber
1
風景画・風景写真好きにはたまらない写真集。火山学者クラフト夫妻が、その研究生活の中で撮影した無数の美しい写真を一挙に紹介しています。寸法30.8x28x2.2cmという巨大な一冊の中に収められた写真は、そのどれも圧巻の大迫力。普通の風景写真ではまず味わえない、ダイナミックかつ壮大な構図に、ページを捲る度に驚愕し、感心させられます。公共の図書館で借りて来た本ですが、是非とも手元に一冊欲しくなりました。2011/06/12