内容説明
巨大なユーラシアプレートの東端に乗る日本列島。太古から隆起と沈降、堆積と侵食を繰り返してきたことで、美しくも不思議な地形や地層、奇岩が全国各地で見られます。さまざまな地形が織りなすダイナミックな絶景とその成り立ちをわかりやすく解説した、日本の「大地のカタチ」を、見て、知って、楽しむためのガイドブックです。
目次
白ひげの滝(北海道美瑛町)
アトサヌプリ(北海道弟子屈町)
アポイ岳(北海道様似町)
仏ヶ浦(青森県佐井村)
桃洞の滝(秋田県北秋田市)
鵜ノ崎海岸(秋田県男鹿市)
ハイペ海岸の津波石(岩手県田野畑村)
蔵王連峰(宮城県蔵王町)
佐渡島の潜岩(新潟県佐渡市)
佐渡島の平根崎(新潟県佐渡市)〔ほか〕
著者等紹介
竹下光士[タケシタミツシ]
1965年、京都市生まれ。1989年、武蔵野美術大学油絵学科卒業。2016年、活動タイトルを「GEOSCAPE」として地形撮影を開始。現在、国内外の地形を取材中
狩野謙一[カノケンイチ]
1947年、東京都生まれ。1972年、東京大学理学部卒業。1974年、同大大学院理学系研究科修了。1979年、理学博士。同年より2013年まで静岡大学にて教鞭を執るとともに、おもに構造地質学の分野で多数の業績を残す。静岡大学名誉教授、元構造地質研究会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリリン
43
美瑛町の「青い池」は、『美しすぎる地学辞典』に登場したアイスランド南西部の温泉湖と同じく二酸化ケイ素の影響かな、等と思いつつページを捲る。プレートが動く様はやはり地球の息遣いを感じる。実際見た感じと違うが、新潟県柏崎の田塚鼻は懐かしい。冬の日本海LOVEなのであの引き込まれるような海に触れたくなる。一の倉沢(谷川岳)は登る気にはなれないが、何度見ても良い。ここ2年行けないのが残念。屋久島や佐渡や蔵王は行きたい。桜島日常の驚く。写真でなく地層の囁きや香りも感じたい。読み進めるほどに地学好きなのかなと思う。2021/09/06
田氏
15
ジオ分は先日に別の本で補給したばかりだけど、その興奮冷めやらぬうちに追いジオ。プロテインも運動後2時間以内に摂れっていうし。こちらの本は、地形を撮っているカメラマンの著書。地学の研究者や履修者ではないけれど、そんなの心配ねえし関係ないさ、地球に萌える心と知識欲さえあれば。むしろ映える地形を撮ってきたプロの手によるからこそ、掲載される写真のどれもが、こちらの情(ジオ)欲を強く掻き立てる。本としては情報がとっちらかってる感はあるけど、気にするものか。愛はすべてを包容するのだ。大地讃頌。ガイアが俺を呼んでいる。2020/09/14
taku
12
奇才アーティスト地球さん作品、日本列島版。地学的価値は考慮したけど見た目重視、「写真映え」で選んだというだけあって、絶景や奇勝を目で楽しめる。美しい見開き写真は、さすが写真家。形成の地学解説を頭で楽しみ、簡単なガイドとして気持ちも楽しくなる。初めて知った掲載地では、桃洞の滝がユニーク。さらに検索してみると、確かに山奥におわす女神を感じずにはいられない。2021/08/10
ポテンヒット
7
写真が美しい。地球がこの景色を作り上げてきた途方もない年月ととんでもないパワーを思うと、人間なんてちっぽけだなぁと圧倒される。その打ちのめされる感じも良い。東日本大震災で岩手県に運ばれてきた津波石も凄い。いつか行ってみたい場所がまた増えてしまった。「ブラタモリ」ファンにもお薦めです。2021/08/24
naruo_homewood
2
よくある絶景ガイドではなく、何千万年、何百万年前からの地形変動といった地質学をベースにしたガイド本です。単に景色の美しさを愛でるだけではなく、その造形がどんな歴史や背景で出来上がったのかを解説してくれていて、その景色を見る目が変わりますし、地質学を学んでみたくなります。他にはない本で良いです。2020/04/10
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