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内容説明
山になくてはならない山小屋に今、迫っている危機…。日本の山小屋が抱えるさまざまな課題を国立公園制度から考える。
目次
まえがき―コロナ禍が浮き彫りにした山小屋の問題
第1章 山小屋が抱える諸問題(ヘリコプター問題;登山道整備問題;山小屋改修問題;トイレ問題)
第2章 国立公園の歴史と構造(日本の国立公園;アメリカの国立公園;イギリスの国立公園)
第3章 対談「これからの国立公園」(北海道大学大学院農学研究院准教授・愛甲哲也;雲ノ平山荘主人・伊藤二朗)
著者等紹介
吉田智彦[ヨシダトモヒコ]
1969年、東京都生まれ。20代半ばに勤めていた会社を辞め、ニュージーランド、カナダ、アラスカなど諸国をまわる。カヤックやトレッキングを通じて自然と人間のあり方を考えるようになり、エッセイ、ノンフィクションや写真、絵を発表しはじめる。現在は、福井県の山村に住み、半自給自足の暮らしを実践しながら活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
55
ヘリコプターでの物資輸送が思うようにいかなくなり、コロナ禍で登山者の利用も制限されている状況の中、山小屋のおかれてる危機的状況はあらゆる問題を浮かび上がらせる。無償の登山道整備、救命活動、トイレ、避難場所としての公益性。日本の国立公園制度ってどうなの?国立公園内の登山道は誰が管理するのか?善意が成り立たなくなりつつある今、この先どうあるべきなのかとの考え方が必要。観光で訪れる、山に登りに来る人だけの問題ではなく、情報を発信し関心を持ってもらわなければいけないと問題提起してくる本書でした。諦めたらダメ。2021/10/01
roatsu
17
題名不適。日本の自然公園法と国立公園管理の、主に観光登山に絞った現状と問題点、程度が妥当。登場山小屋は北アの一部営業小屋でそこが一方的に唱える危機であり安易な税金投入に繋がる論理性は認められない。営業小屋なき北海道の国立公園はまた問題の性質が違う。日本の国立公園制度の長短含めた紹介や、米英との比較は簡潔で良い。が、米英は歴史、法制度、国民性が日本と違うので、向こうは是、日本は非という結論ありきの比較論は出羽守趣味で生産性が無い。当該国の問題点や我が国の特性も掘り下げるべき。総じて一部営業小屋の一方的な主張2021/09/22
onasu
14
山小屋(営業小屋)の採算が問題化したのは、ここ2年の前年、ヘリによる荷揚げ問題(多くは長野)に端を発していたが、それは短期的な要因で、賑わってみえるが往時より減った登山者、テント泊の増加で、山小屋の余力は削がれていた。 山小屋の多くは国立公園内にあるが、その余力(善意)でなされてきた登山道の整備も難しくなった。国立公園と銘打っていても、管理体制は曖昧で、主体となる者は不在、予算も些少なつけで、多くのところで早々にも官民の協力体制を築かないとと。 期待した内容とは違ったが、現場からの声は聞こえました。2021/12/07
スプリント
9
山小屋が抱える問題点。 ヘリコプター輸送の課題。 ゴミ・トイレ問題。などなど 登山ブームの陰で顕在化した山小屋の課題について知る。 便利さの追求はどこかで歯止めを掛けなければならないのかもしれない。2021/11/23
Go Extreme
4
コロナ禍が浮き彫りにした山小屋の問題 山小屋が抱える諸問題:ヘリコプター問題 登山道整備問題 山小屋改修問題 トイレ問題 国立公園の歴史と構造:日本の国立公園 アメリカの国立公園 イギリスの国立公園 対談「これからの国立公園」:北海道大学大学院農学研究院准教授・愛甲哲也 雲ノ平山荘主人・伊藤二朗2021/11/03