内容説明
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」。山の日の意義を理解するには、まずは山の魅力を深く知ることから始めなければならない。身近すぎて気付きにくい山の魅力をもういちど見つめ直し、理解するための本。
目次
第1章 外国人たちと日本の山(外国人が群がるパウダースノー;豪雪都市の人気上昇中 ほか)
第2章 なぜ日本人は山に登るのか(ヨーロッパからもたらされた山登り;沢登りは日本独自の山登りスタイル ほか)
第3章 日本人と山とのつきあい(“山”って何?“森”って何?;すごかった鉱業大国、日本 ほか)
第4章 多様性を育む日本列島(驚くべき日本列島の成り立ち;日本の山をスゴくした日本の天候 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shoji
62
日本の山を、歴史地理学、宗教学、地質学、気象学、スポーツ科学、観光学など様々な学問を駆使してその素晴らしさを伝えています。といっても専門的ではなく解り易く解説されています。私も山歩きを趣味とします。私の場合、登山は9割しんどくて楽しいのは1割くらいです。であるなら、なぜ山に登るのかと言うと、その1割がとても気持ちいいからです。気持良くなるメカニズムもこの本には書かれており納得の一冊でした。2017/12/28
goro@the_booby
50
日本のお山の特異性、多様性など勉強させてもらいました。お山を考えるという事は、森であり水であり川であり土であり様々なものが関連してくるのだなと改めて思う。しかしお山に登ってお昼を食べて下山して温泉入って汗流して多様な花が咲いて四季を楽しめて、高さの違う山がいくつもあってそれぞれ趣が違う。海外の登山ってどんなものなのか知りたくなったわ。今度、お山で外国人に会ったら聞いてみようかって言っても英語もしゃべれないわなぁ。2017/09/04
ichi
24
【図書館本】小難しい文章で何度も眠気との戦いでした。日本の登山の歴史を辿るのにはよい本。2016/09/11
yamakujira
6
「山の日」制定を記念して、その前年に発刊された本書の趣旨は、山の日の意義を理解するために山の魅力を深く知ろうということらしい。その一助として、外国人から見た日本の山の魅力、日本の登山史、民俗や自然や地質などの側面から考察する歴史と現状、そして日本の特異性を平易に教えてくれる。紅葉とか温泉とか湧水とか当たり前に思ってることの特異性を気づかせてくれるのはおもしろい。「山の日」にちなむのならば、もうちょっと問題提起があってもよかったのに。ところで、あとがきを書く編集・執筆者は著者じゃないのかな。 (★★★☆☆)2020/05/17
いちろー
6
「紅葉を見れる国はそれほど多くない」日本で何気なく楽しんでいる山、世界から見ると幸せなことだったりする。世界有数の多雪地帯に住んでいること。森林限界に気軽に楽しめること。山の上で豪華なおもてなしを受けれること。日本は世界屈指の石灰岩産出国であること。などなど、知らないことが多かった。日本の山に登れることの幸せを感じられる、山好きにはたまらない一冊。2019/12/20