内容説明
東洋的智と西欧的知のエレガントな統合から21世紀の指針として「野性の復権」を目指す。ピューリッツアー賞に輝き、現代のH・D・ソローと称される知の巨人・G・スナイダーの名著。待望の改訳版刊行。
目次
第1章 野性の教え
第2章 「場所」に生きる
第3章 自然の知恵
第4章 良き土地、野性の土地、神聖な土地
第5章 青山はいつも歩いている
第6章 極西の原生林
第7章 道を離れて道を行く
第8章 クマと結婚した娘
第9章 サバイバルと祈り
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeapple
12
ビートニク詩人、アメリカ禅の実践者、ネイティブ・アメリカンの研究者、ソローの系譜に連なる思想家何と言えばいいのか、50年代から資本主義の世の中への批判や実践をしてきたことがどんなことだったのか考えた。現代の深刻な地球環境の危機ってずっと昔から一部の人にはわかっていて、でも世の中の主流にはなれず、さて今回が何とかできる最後のチャンスなのかなあ。2021/03/04
gu
4
「言語は、想像力や肉体と同じように、自発的なものであり、論理的な知的能力では捉えることができない複雑な要素を持っている」「言語に内在する「力」は野性の側にある」「「書物としての自然」というメタファーは、不正確なだけでなく、有害でもある。なるほど世界は記号に満ちているかもしれない。しかし、世界はさまざまなデータを集積して、その意味を確定できる「テキスト」ではない」「「植物を知らない」という事実にすら気付いていないのが現状だ。そのことが阻害の尺度になる」引用は本論の要旨ではないが。2016/03/27
メルセ・ひすい
2
13-70 赤 本人曰く・・禅僧です。三回離婚・四回結婚。「ネイチャー・ライティング」作家と言うことで。仕事は多様で、幅広く、懐が深い・・日本で禅修行・北米先住民族のシャーマニズム、山登りと密教の行。幼児期からの自然体験・・でこの人は形成されている。 東洋的智と西洋的知のエレガントな統合から21世紀の指針として「野性の復権」を目指す。米国の「ネイチャー・ライティング」のトップたる者の一人の程度を知るために、読んでください! スナイダーのエッセイ集。世界6カ国語に翻訳されている。仏教伝道協会の広告塔2010/04/19
jahmatsu
1
この本、深すぎました。「野生」「熊」「禅」。。。 色々考えさせられながらかなり時間がかかりました。またいつか読み返したい。2016/09/04