感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たいぱぱ
69
現代版・遠野物語再び!日本全国の山を拠点として生活する人の体験談なのに、シリーズ通してどこか似たような話が多いのが不思議。慣れた山やいつもの帰り道で迷う話、お風呂と間違えて山の中で寛いでる話等は、もしかして磁場が人の脳になにか作用するとか…科学的に説明がつくのではないかとも思う。その反面、山の中で女性に会う話がたくさんあるのは、山の神は女性だから?と非科学的な思考も働く。狸狐に化かされたというのは、山で働く人が何か原因がわからないものに対して、安心を得るための理由がほしいからではないか?という説は納得。 2023/11/28
yukaring
66
ハロウィンに合わせて怖い本を。山で暮らす人々が遭遇した奇妙な体験を取材した現代版『遠野物語』。同じ場所をグルグルと回り続ける、何故か家と間違えて道ばたで寝ているといった狐に化かされたとおぼしき体験や山奧で謎の女性や子供、修験者を見たという話、神隠しのように忽然と姿を消してしまう人々や伐採しようとすると事故が相次ぐ木など山には"山怪"と呼ばれる不思議がまだまだ言い伝えられている。それらを淡々と語る人びとの話にはリアリティがあり、山は異界との境界であることを再認識すると共に静かにゾクッとさせられる1冊。2023/10/31
南雲吾朗
63
怖い話は、あまり得意じゃないのだが、この本は、なぜか最後まで読めた。おどろおどろしい感じがしなかった。いきなり4巻から読んでしまったが、徐々に他の巻も読んでみようかな。2023/05/15
ポチ
51
狐や狸、幽霊、妖しげな不可思議な現象の数々は、ひっそりと確かに息づいているんだなぁ、と感じた。自分では体験したくはないですが…。2023/03/04
R
48
山人の間に伝わる奇伝の数々を集めた本といえばかっこいいけど、噂話を集めたオカルト本といった感じ。とはいえ、いかがわしいうさん臭さとは別で、結構ぶっきらぼうに現代科学っぽい感じで、気のせいだったみたいなオチをつけていくんだが、実際はなんかあるんじゃないかと、逆説的に思わされる内容なのが面白かった。昔話のネタ元みたいなお話が多く、そういうものと受け入れられそうでもあるし、本当に気のせいだったとも思えそうな不思議話を楽しめた。2023/08/07