内容説明
ラダックに脈々と受け継がれてきた、自然と調和した理にかなった暮らし、それを支えてきた智恵を再認識したスウェーデン人のヘレナは、開発、近代化の持つ危険性を感知し、巨大な流れを超える道を探りはじめた。グローバル経済による環境破壊と地域経済の崩壊が、人びとから時間と幸福を奪いとる現実―。そしてそれを超えていくための、もうひとつの未来が浮かび上がる。本書は、最新の内容も含めた増補改訂による文庫化である。
目次
第1章 伝統(リトル・チベット;大地とともに生きる;医者とシャーマン;共生;振付けのない踊り;仏教―ひとつの生活様式;生の喜び)
第2章 変化(西洋の到来;火星からの人びと;この世はお金で回る;ラマからエンジニアへ;西洋式の教育;中心地の引力;引き裂かれた人びと)
第3章 ラダックに学ぶ(物事に白黒はつけられない;「開発」のごまかし;カウンター・ディベロプメント;ラダック・プロジェクト;懐かしい未来へ)
第4章 グローバルからローカルへ(地域からはじまる未来;幸せの経済学)
著者等紹介
ノーバーグ=ホッジ,ヘレナ[ノーバーグホッジ,ヘレナ] [Norberg‐Hodge,Helena]
国際NPOローカル・フューチャーズ創立者兼代表。スウェーデンとドイツに育ち、7カ国語を駆使する。1975年ラダックに入り、初めてのラダック語―英語の辞書を作成。ラダックに息づく伝統智とともに、グローバル経済の構造的暴力を深く読み解く。そして抜本的社会変革のビジョンとして、「ローカリゼーション」を提唱、その運動を国際的にリードしてきた。もうひとつのノーベル賞と言われるライト・ライブリフッド賞(1986年)、五井平和賞(2012年)を受賞
鎌田陽司[カマタヨウジ]
社会起業家、講師、コンサルタント。1963年東京生まれ。東京大学農学部農業経済学科卒、サセックス大学大学院(イギリス)開発と社会変容の人類学修士。同博士課程中退。川喜田二郎、竹内敏晴、アーノルド・ミンデルらに師事。世界の抜本的再構築を目指し、実践的平和教育やエコビレッジデザイン教育、チベット伝統医療、森づくり、川の保全、地域づくり、ローカリゼーションの推進等の社会的事業をネパールや日本等で立ち上げ、運営。懐かしい未来ネットワーク代表。宙(そら)の学舎(いえ)代表。アジア学院特別講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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