内容説明
釣りエッセイの名手が放つ珠玉の短篇集。日本の渓流を舞台に、失われつつある原風景を鮮やかに描きだす。
目次
1 約束の川(三月の雪;別天地を求めて;幻の川;養沢の春;夏の川のかなた;花のおもかげ;鳥のいる水辺で;ニジマスがいる;ミズの味について;失われた川;雲さだめ;風、雨、雪;銀の雨;長い長い夕暮れ;「護岸王」とは何か;春のひと;約束の川、ふたたび)
2 きのうの谷(庄内ヤマメ探検隊;花のなかのアマゴ;晩夏の流れに立って;少しだけ怖い話;さよなら、次の春まで)
3 先行者たち(幸田露伴―魚のことは魚に学べ;佐藤惣之助―マルタはあぶな絵の美女;井伏鱒二―釣れないのは仕方ない;今西錦司―魚と自分が一つになる;開高健―傷のない、完璧な一日;この一篇を読もう)
著者等紹介
湯川豊[ユカワユタカ]
1938年、新潟市生まれ。文芸評論家、エッセイスト。1964年、慶応義塾大学文学部卒業、同年株式会社文藝春秋に入社。『文學界』編集長、同社取締役・編集総局長などを経て、2003年退社。東海大学および京都造形芸術大学教授を歴任。2009年『須賀敦子を読む』(新潮社)で読売文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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