目次
1 転倒・滑落事故はどのように起こっているか―遭難事例集(北ア・五竜岳の岩場から滑落;北ア・大キレットから滑落死;北ア・唐松岳、牛首の岩場から転落死 ほか)
2 転倒・滑落事故を防ぐ歩行技術(転滑落しにくい装備・服装を考える;ゆっくりと歩き、きちんと休む;基本技術1 登り方、下り方 ほか)
3 登山計画とトレーニング(コースを調べて、計画を立てる;早く出発、余裕をもって行動;遭難情報から危険箇所を知る ほか)
著者等紹介
野村仁[ノムラヒトシ]
1954年、秋田県生まれ。大学時代に登山を始め、その後仲間と山岳会を創って、約40年間、山登り、岩登り、沢登りを行なってきた。職業は書籍・雑誌の編集と原稿執筆で、登山技術、山岳遭難関係の執筆・編集が多い。日本山岳文化学会常務理事、遭難分科会会員、地理・地名分科会会員。編集室アルム主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えんちゃん
64
新進気鋭の文藝賞作品が続いたのでここらで趣味本を。山登りで滑落事故を防ぐための技術について。とにかく山で転倒しないこと。事故が起きるのは圧倒的に下りで午後二時頃が多い。まあそもそも登らなきゃ滑落しないんだけどね。大切なのは計画や装備や体力作り。準備あってこその登山。気を引き締めて今年も登ろう。2024/01/11
キク
55
走る、泳ぐ、自転車、投げる、蹴るということは、ある程度教わった経験がある。でも登山をする、もっというと一番基本の運動であるはずの「歩く」ということについて、誰にも教えてもらったことがない。となるとまぁ「読んで学んでみよう」となる。なにせ「知らないことは本で読んでみる」を人生の基本方針にしてるので。幼稚園の砂場で学んでる暇はない。で、読んでみた。大事なのは「山で転倒してはいけない」「慎重に重心移動しろ」とのこと。たしかに、山の事故って結局そこだもんな。あと、登りより降りのほうが難しいって、なんか人生みたいだ2023/12/17
あんパパ
12
知らないことほど怖いことはないと感じる一冊だった。 仕事の上ではあれこれとリスクを予測して行動する習慣であるが命に関わる登山では案外無頓着足の運び一つで他人に危害を及ぼすなどこの本を読むまでそれほど意識はなかったのが正直なところ。意識して実践。2021/05/13
ゆうほ
10
本読んで、登った気に…。2020/03/01
リュウジ
7
山での歩き方は都市での歩き方とは大きく異なる。ザレ場、ガレ場、岩場、登り、下り、トラバース。鎖場、はしご、ロープなど、様々な場に山で出くわす。その瞬間にどうすればいいか、この本はその対応(体重移動のさせ方や足の着き方、岩場などでの3点確保の方法など)を写真入りで解説してくれる。でも、結局はそれが「山」でできるかどうか、だ。頭で覚え身体で実践する。当然疲れている。疲れで足が上がらないかもしれない。疲れない工夫、装備の工夫、計画の立て方、日頃のトレーニング・・・すべてが「安全な山登り」へと結びついていく。 2017/05/12