内容説明
クマと人間の共存の架け橋になりたい―そんな思いから、ツキノワグマを調査し続けて数十年。長い年月のなかで、著者は彼らの多様な素顔を知ることになる。定刻に餌をあさるクマ、冬眠しないクマ、母子の別れ…。謎に包まれた生き物は、知れば知るほど表情豊かな動物だった。その生態を知ることが、クマと人間との不幸な出会いを避ける第一歩となる。クマに千回以上遭遇した著者が綴る、渾身の一冊。
目次
第1章 秋/食の季節。ドングリの森へ行こう!
第2章 冬から春/クマは越冬中。クマ追いは穴を探す
第3章 夏/恋の季節。沢に集まっているぞ!
第4章 クマの能力
第5章 クマが人を襲うとき
第6章 絶滅に向かうクマたち
著者等紹介
米田一彦[ヨネダカズヒコ]
1948年青森県生まれ。秋田大学教育学部卒業。秋田県庁で鳥獣保護、自然保護行政に携わったのち、フリーのクマ研究者となる。立ち遅れていた日本のクマの研究に次々に新しい手法を導入し、ツキノワグマの越冬生態、行動の研究を行う。現在はNPO法人日本ツキノワグマ研究所理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
22
文中にもあるが、裏返して会わない方法として使いたい。2016/06/19
三平
18
出版業界の人が選ぶ「ナツヨム2015」の選書だったので興味を持ち手に取った。山で熊に会う為にと同時に会わない為に、そしてもし会ってしまった時危険を回避する為に有用な書。熊の研究を続けて千回以上彼らに会った著者が自分のいくつもの体験談を中心にしてその生態について解説してくれる。四季折々の暮らし、子育て、マタギや食害を受けている農家・養蜂家から見る熊の話などにより熊の本当の姿が見えてくる。熊はかわいいマスコットでも狂った魔獣でもない、理解可能な動物なんだよと教えてくれた。2015/11/18
Koji
5
山でクマに会いたいとは思わないけど、クマは山にいないといけないと思います。2015/01/25
hitsuji023
5
たまにちょっとした山に行く際に一番怖いのはクマだ。そのクマについて詳しく知ることができる。タイトルは山でクマに会う方法であるが会わない方法も書かれているので参考になる。2014/09/07
しょう@マイペース
4
野生のクマと、それを取り巻く森林、人、生態調査、社会の動きなどを垣間見ることができる。まるで本当に山でクマに会ってきた気になれる本でした。2015/02/05
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