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内容説明
時間に追われる記者生活を終え、自由な時間を得た著者は、青春の夢を実現すべく、白装束に身を固め四国お遍路の旅へ出発。裸の自分を見つめ、本当の人生を考え、ひたすら歩き続けた八十八ヵ所霊場巡り体験記。
目次
第1章 発心の道場(動機;直観;足;挫折)
第2章 修行の道場(耐える;奇襲;苦行;足摺岬)
第3章 菩提の道場(別世界;道;脱落の危機;仏罰)
第4章 涅槃の道場(汝の敵;迷い;野宿;法悦)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
39
歩き遍路の体験記はそれぞれにドラマがあって面白い。安っぽい冒険小説を読むより、リアルな緊張感が真に迫ってくる。文才がある書き手だと尚更である。1990年発行の本書は、軍隊経験あり63才定年退職者の41日間の記録。根が完璧主義者なのだろうか、遍路中は肉を食べず、飲酒禁煙を課し、一切の交通手段を使わず歩き通すことを胸に誓う。しかし、仏教の「十善戒」を守ることは難しく、様々な誘惑からの煩悩にさいなまれる。この過程が人間らしくていいのだ。歩き遍路をしても人は早々変わることはない。それに気づいたとき⇒2025/01/04