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白樺の手紙を送りました―ロシア中世都市の歴史と日常生活

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  • サイズ A5判/ページ数 311p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784634646506
  • NDC分類 238.04
  • Cコード C1022

内容説明

白樺に書きつけられた文書から、遠いロシアの中世都市に生きた人々の息づかいが聞こえる。ロシアでセンセーショナルな話題を呼んだノヴゴロド発掘50年の記録。

目次

第1部 ネレフスキー発掘のドラマ―1951‐1962,1969(宛名はノヴゴロド市、ドミートリイ通り、発掘現場;あなたに白樺の手紙を送りました;子供の言葉をとおして ほか)
第2部 市場側にて―1962‐1974(イリイナ街にて;交易について二、三のこと;紛失した遺言)
第3部 トロイツキー発掘のドラマ―1973(ある市長一家の歴史断章;ミロシカの祖先;オリセイ・グレチンの屋敷地にて ほか)

著者等紹介

松木栄三[マツキエイゾウ]
1940年生まれ。静岡大学人文学部社会学科教授

三浦清美[ミウラキヨハル]
1965年生まれ。電気通信大学人間コミュニケーション学科助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

74
こんな御時世だから、ロシアネタを読んでみようと思った一書。歴史上、紙というものが大衆化する以前、アジアでは木簡、ロシアでは白樺の皮を使って用を足していた。凡そ、古い時代には、歴史学上の一次史料に乏しく、欧州では年代記、歴史書に頼る面が多い。そこには書かれていない、年代記に名を残すノヴゴロド貴族一門の興亡や、イコン職人の工房史など、長い中世の歴史の息吹が蘇ることは確かであろう。意外に「タタールの軛」と言う割には、その前後の時代には「叩頭」(土下座)が目上に対する挨拶だったりし、「ううん?」と思わせる。2022/04/08

takao

3
12世紀のノヴゴロド市の裁判記録など2023/01/23

にせねこ

2
ノヴゴロドにおける考古学調査で、白樺樹皮に鉄筆で刻まれた11-15世紀の文書が大量に発掘された。白樺樹皮は書字材料として世界的に使われていた可能性があるが、保存性が悪く、ノヴゴロドの湿った地中で空気に触れず運よく良い状態で保存されていた。その中には子供が文字を書く練習をした形跡や落書き、使用人が主人に当てた手紙などがあり、庶民も文字を読み書きできたことがわかる。この本では、文書がどの様に発掘されたか、また文書の内容を年代記と照らし合わせて、誰が誰に対して送った手紙かを推理していく過程等が書かれている。2018/06/10

しいかあ

1
発掘の結果がかなりダイレクトにノヴゴロドの歴史を解明しているのだけれど、ノヴゴロドの歴史に疎いせいで、断片的にわかったそれらの事実を見てもへーという感じになってしまう。農民の手紙の分析を通して、貴族の圧政とそれへの反発という政治構造を読み取るのはいかにもソビエトの学者らしいなと思ったり。読んでいると、ノヴゴロドは中世でも相当識字率が高い部類の地域だったんじゃないかという気がしたが、どうなんだろ。2022/03/15

ゴジラ 芹沢

1
発掘史と解読史としては面白いんだが、いかせん白樺紙が断片的なモノなので白樺紙の内容を中心とした話も断片的なので当時の町の姿を知りたいっていうヒトにはあまり向かない2020/05/25

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