内容説明
「政教分離」をもたらした僧侶・島地黙雷。キリスト教を敵視する一僧侶にそれが可能だったのはどうしてか?そしてその意図は?黙雷の主張に耳を傾け、彼の行動を追うことで迫る。一人の僧侶に視点をすえた幕末・明治時代史。黙雷は明治やそれ以降の日本の社会にどんな影響をあたえたのか?そもそも近代日本にとって宗教とは何なのか?―。
目次
1 長州に生まれて(僧侶の子;長州をでる ほか)
2 海を渡って―ヨーロッパとインド(日本を離れて;「東洋」をみて考える開化 ほか)
3 黙雷の時代(教部省の理想と現実;教部省批判の開始 ほか)
4 黙雷と明治仏教(異安心と本願寺の分裂抗争;長州派と真宗の退潮 ほか)
著者等紹介
山口輝臣[ヤマグチテルオミ]
1970年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。専攻は日本近代史。現在、九州大学大学院人文科学研究院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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